神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

“結成35周年”の如月を迎えて……

 ついこの間迎えたばかりだと思っていた2021年も、既に1月が過ぎ去ってしまった。今日から如月2月。如月といえば「キューティーハニー」の如月ハニーとか、2月2日は『快傑ズバット』第一話に登場する、主人公・早川健宮内洋)の大親友・飛鳥五郎(岡崎二朗)の命日とか(ちなみに岡崎二朗氏は御存命)とか、この月は私か確実に歳を取る、今となっては疎ましい月とか……そんなことばかり、当ブログでも毎年毎年……書き連ねてきたが、今年は特に、当映画制作団体イチヱンポッポフィルムの結成35周年という節目の年だけに、「何かしなければ」って、結構焦っている(;^_^A

 

 

 さしあたり、当団体にとっては初の試みであるオンライン配信を何とか終えられて、新たなコンテンツを手に入れたので、取り合えず何かしら成果は上げられたんだけど、やっぱり映画制作団体は映画を撮ってナンボの世界なんで、仮に上映形態は配信に頼るかもしれないけれど、何とか映画が撮りたい。ましてや今年は“広島発ヒロインアクションムービー”シリーズにとっても、節目の15周年でもある。思い起こせば“10周年”を迎えた2016年は、2本のヒロインアクションムービー(『電光石火☆八城忍』『学園特捜☆伍代聖羅~戦士の休息~』)の封切や、全国でも珍しい(もしかして初めて?)ヒロインアクションムービーに特化したイベント「広島発ヒロインアクションまつり2016」の開催、そして『伍代聖羅』にいっては、初の首都・東京におけるワールドプレミア上映など、何とも盛りだくさんの充実した映画三昧の1年となった。それに前述の『伍代聖羅』への出演がきっかけで、翌年広島を代表するロコドルのILOVEU@あいりさん主演の『女子高生戦士☆英あいり』が制作され、しかも我が映画人生初のシネコンイオンシネマ広島)公開が実現したことを考えると、10周年記念の2016年は実に内容の濃い1年だったといえる。『八城忍』を3月の広島映像ショーケーズで上映し、出演した双子の娘たちと共に登壇し舞台あいさつしたのもこの年だったし(;^_^A

 

 

 そんなわけで今年は、未だ延期状態が続いている「広島発ヒロインアクションチャンピオンまつり」をどんな形でもいいから開催したいし、当然ながら「結成35周年記念映画」と冠した作品を何とか制作完成させたい。現時点ではファンタジックな一般映画の企画を進行させていいるが、“ヒロインアクション15周年”のことを考えると、ヒロインアクションも1本撮りたい。もちろんそれには、企画、脚本、人材確保、時間調整、撮影実働など、諸問題が山積していて、仕事も家族も生活もある身故、今のままでは到底実現が難しいが、とにかく自らがアプローチしなければどうにも進みようがないので、これからは腹をくくって、万難を排してでも前へ前へ進めていきたい。

 

 そんなわけで、今はさしあたり、新作の企画書・脚本の制作から始めていこうか(;^_^A

IPF初のオンライン配信 視聴御礼!~「35“周年”映画」を“執念”で~

 当映画制作団体イチヱンポッポフィルム(IPF)の結成35周年を記念して企画された、初のオンライン配信イベント「Project of the Artist~オンラインでつなぐ創作の輪~」は、一部ハプニングがあったものの、昨晩無事に終了しました。多くのアクセス、多くのコメントを戴き、感謝に堪えません!

 

 映画のみならず、MV、朗読、ライブ、スチール(スライドショー)と、様々な芸術活動のジャンルが集結しての、画期的なイベントでした。もっとも、所々の事情はあったにしても、映画制作団体のイベントとしては、いささか映画色・IPF色(っていうか、当ブログでお馴染みの「ヒロインアクション」色)の薄いものになってしまったかもしれません。何はともあれ、今回のイベントで、当団体としてもオンライン配信のノウハウをある程度掴んだので、今後は、過去の“広島発ヒロインアクションムービー”シリーズの作品も限定公開していければ、と考えています。何といってもオンライン配信ならば無料だろうが有料だろうか、距離の垣根を越えて、全国津々浦々でアクセスしていただくことが可能となる画期的なものだからです。

 

 さて、件の「ハプニング」とは、よりによって私は制作したOP映像の音声がしばしの間途切れてしまった点です。その後の映像・ライブの方はうまく流れたようなので、むしろトラブルが私の作ったものだけで済んだのは不幸中の幸いだったかもしれませんが、事前にPRしていただけに、このブログをご覧になる皆さんには申し訳ない限りです。そこで、期間限定ではありますが、当日流したオープニング映像だけをしばらくyoutube上にUPしたいと考えています。以下のアドレスですので、もし宜しかったら観てやってください。

 

 

 

 とりあえず、35周年初頭を飾るイベントがどうにか終了したので、これからは「35“周年”記念映画」を“執念”で何とか制作・発表していきたいと切に願っています(;^_^A

 

 これは、『キングコング対ゴジラ』でもおなじみの、「東宝創立30周年記念映画」テロップを模して作ったもの。同様のものは「結成30周年」でも作った。何とかこのテロップを冠した映画を今年中(来年度中?)には制作したいものだ(;^_^A

イチヱンポッポと全国をつなぐ「Project of the Artist」

 過日より、このブログでも紹介を続けてきた、当映画制作団体イチヱンポッポフィルム結成35周年記念企画「Project of the Artist~オンラインでつなぐ創作の輪~」は、いよいよ本日2021年1月30日17:00より配信いたします。視聴無料です。面倒な手続きも登録もいりません。下記アドレスにアクセスして頂けたら、観賞は可能です!

 

 

 昨年2月に封切ったばかりの『凪いだ、あの夏の日』がそれ以来の上映になりますし、他にも新撮映像・画像も登場します。ライブもあります。朗読もあります。まさに総合芸術です。

 

 今回、このイベントを開催するにあたり、オンライン配信に必要な機材の調達、配信方法の確認などの準備を早くから始めてきました。今まで、映画制作から上映にかけてのノウハウは、それこそ35周年の積み重ねで培ってきましたが、オンライン配信は全く未知の世界。一応事前テストは無事成功しましたが、やはり今日を迎えても、無事皆さんの元に配信できるか、まだ“壮大なる実験”は続いています。もっとも、今回の配信が無事成功したならば、単に新型コロナウイルス禍による配給困難を克服する手段になるだけでなく、広島の地までなかなか足を延ばせない全国の方々に、当団体の作品を上映会場と一緒にリアルタイムで観賞して頂く恰好の手段になります。勿論、観客の生の反応を感じることが出来る会場での上映会の醍醐味は捨てがたいものがありますが、このオンライン配信が新たな観客層の開拓に繋がることは喜ばしいことです。距離という“垣根”を超えて、全国の皆さんと繋がりたい、そんな思いを実現してくれる手段として。

 

 そんなわけで、今日は何卒よろしくお願いいたします。

 

 

広島市文化芸術の灯を消さないプロジェクト 

 Project of the Artist~オンラインでつなぐ創作の輪~

 

 新型コロナウイルス感染症拡大により、上映会の延期など、創作・発表活動が阻まれた2020年。
 先が見えない不安な日々は続いていますが、少しでも前に進むために、このたび「新しい生活様式」に配慮しながら“共助の精神”に立って文化芸術の灯を守る取組「広島市 文化芸術の灯を消さないプロジェクト」として、仲間達とともに映画+音楽+写真+朗読の「オンライン配信」イベントを開催します!

 

《石井清一郎 映像WORKS with Artist オンライン配信》
 内容:石井清一郎監督作品「凪いだ、あの夏の日」、石井清一郎製作総指揮 新作MV「For Absent Friend -ここにいないあなたへ-」、プレパラート(小方祐馬、篠原新治、他)によるライブ、越後佐知子撮影による写真、朗読(朗読者後日発表)を配信します。

■石井清一郎監督作品「凪いだ、あの夏の日」:
 失恋し、仕事も解雇され絶望の淵に立たされた青年が河川敷で少女と出会う。その少女に青年はどこかで会った記憶があるが思い出せない。少女の不可思議さが気になりつつもどこか懐かしさを抱く青年だが…。2018年第一回エディオン蔦屋家電フォトコンテストで大賞を受賞したスチルカメラマンでもある石井清一郎が初めてメガホンをとった意欲作。青年と少女が触れ合う儚い瞬間を美しい映像で描いた中編ファンタジー。(35分)
〇出演:有田賢生、Anne、井原武文、貢藤十六、廣瀬瑠花、みつふじひろあき、黒長未知子、黒長深優、黒長千笑、黒長雄大、越後佐知子、加藤尚子、松永恭平、爽田にこ 
〇音楽・詩:小方祐馬/プレパラート
〇スチル:越後佐知子、古原嗣健
〇アドバイザー:恵南牧、胤森淳、伊藤たえ
〇フライヤーデザイン:示京子
〇制作進行・録音:加藤尚子
〇脚本・撮影・編集・監督:石井清一郎
〇企画・制作:イチヱンポッポフィルム

■石井清一郎製作総指揮 新作MV「For Absent Friend -ここにいないあなたへ-」
 このイベントのために制作した新作となるショートムービーテイストのミュージックビデオを配信します。
〇出演:高口奈月、吉松優衣奈、小山さき、松本朋栞、泉舞衣子、田川美由紀、木村みどり、田浦亜理砂、島原智子、塩田靖、伊藤敦、播野剛、志水一則
〇音楽:小方祐馬
〇スチル:Sachiko Echigo
〇制作:加藤尚子
〇協力:鏑木悟道/がはらださん/胤森淳
〇撮影・編集・監督:吉松幸四郎
〇制作総指揮:石井清一郎
〇企画・制作:QMF/イチヱンポッポフィルム

■プレパラートライブ(音楽):
 小方祐馬、篠原新治、他により、映画のために制作した音楽やオリジナル曲などライブ配信します。

■ 越後佐知子(写真):
映画・映像のために撮影したスチル写真を中心に、新作を含む作品を配信します。

■ 後日発表(朗読):
小方祐馬(プレパラート)が書いた詩を朗読し、ライブ配信します。

↓視聴はイチヱンポッポフィルム Youtubeチャンネル(視聴無料)へ

 

 

※現時点で上記で予定していますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、中止、延期となる場合があります。

IPF初のリモート配信上映イベント!

 今年35周年を迎えた、映画制作団体イチヱンポッポフィルム(IPF)の、今年最初のイベント開催まで、いよいよ後2日となりました。昨今の新型コロナウイルス禍による  を鑑みて、この度IPFにとって初の試みとなる、リモート配信イベントを開催します。その名も、

 

 

 ご覧のように、このイベントは「広島市文化芸術の火を消さないプロジェクト」の一環として、「MV」「朗読」「映画」「ライブ」「写真(スライドショー)」といった、文化芸術活動・作品を一堂に介し、オンラインで公開する、という画期的なイベントです。今まで各芸術活動ごとにリモート配信を行う機会が多いように見受けられますが、今回の「Project of the Artist」では、文字通り様々な芸術活動を総合的に発信していく、意欲的なイベントになっています。もっとも、様々なジャンルといいながらも、どれもその中心にある、映画『凪いだ、あの夏の日』に直結するものばかりで、一貫性をもって実施します。

 

 全体的にファンタジー色の強いイベントになりますが、今回私は2分足らずのオープニング映像の制作に関わりました。ここでは35年の歴史を足早に紹介していますが、「ヒロインアクション的」には、IPFを今まで彩ってきた数多のヒロインが、それぞれ一瞬ずつ登場します。もっとも、皆ベタなスチールでの登場ですが(;^_^A

 

 もし今回のイベントが無事に完了すれば、今後オンラインによる映像発信やWeb上映会などの可能性も出てきます。まずは今回のイベントに全力投球する所存です。日時は今月30日の17:00~の開始で、今回全て無料配信いたしますから、これも下記のアドレスでYoutube上に流れるものをご覧いただけたら幸いです。全国の皆様のアクセスを心よりお持ちしています。

 https://youtu.be/JwHWwE3Q_Wg

 

 

 

広島市文化芸術の灯を消さないプロジェクト 

 Project of the Artist~オンラインでつなぐ創作の輪~

 

 新型コロナウイルス感染症拡大により、上映会の延期など、創作・発表活動が阻まれた2020年。
 先が見えない不安な日々は続いていますが、少しでも前に進むために、このたび「新しい生活様式」に配慮しながら“共助の精神”に立って文化芸術の灯を守る取組「広島市 文化芸術の灯を消さないプロジェクト」として、仲間達とともに映画+音楽+写真+朗読の「オンライン配信」イベントを開催します!

 

《石井清一郎 映像WORKS with Artist オンライン配信》
 内容:石井清一郎監督作品「凪いだ、あの夏の日」、石井清一郎製作総指揮 新作MV「For Absent Friend -ここにいないあなたへ-」、プレパラート(小方祐馬、篠原新治、他)によるライブ、越後佐知子撮影による写真、朗読(朗読者後日発表)を配信します。

■石井清一郎監督作品「凪いだ、あの夏の日」:
 失恋し、仕事も解雇され絶望の淵に立たされた青年が河川敷で少女と出会う。その少女に青年はどこかで会った記憶があるが思い出せない。少女の不可思議さが気になりつつもどこか懐かしさを抱く青年だが…。2018年第一回エディオン蔦屋家電フォトコンテストで大賞を受賞したスチルカメラマンでもある石井清一郎が初めてメガホンをとった意欲作。青年と少女が触れ合う儚い瞬間を美しい映像で描いた中編ファンタジー。(35分)
〇出演:有田賢生、Anne、井原武文、貢藤十六、廣瀬瑠花、みつふじひろあき、黒長未知子、黒長深優、黒長千笑、黒長雄大、越後佐知子、加藤尚子、松永恭平、爽田にこ 
〇音楽・詩:小方祐馬/プレパラート
〇スチル:越後佐知子、古原嗣健
〇アドバイザー:恵南牧、胤森淳、伊藤たえ
〇フライヤーデザイン:示京子
〇制作進行・録音:加藤尚子
〇脚本・撮影・編集・監督:石井清一郎
〇企画・制作:イチヱンポッポフィルム

■石井清一郎製作総指揮 新作MV「For Absent Friend -ここにいないあなたへ-」
 このイベントのために制作した新作となるショートムービーテイストのミュージックビデオを配信します。
〇出演:高口奈月、吉松優衣奈、小山さき、松本朋栞、泉舞衣子、田川美由紀、木村みどり、田浦亜理砂、島原智子、塩田靖、伊藤敦、播野剛、志水一則
〇音楽:小方祐馬
〇スチル:Sachiko Echigo
〇制作:加藤尚子
〇協力:鏑木悟道/がはらださん/胤森淳
〇撮影・編集・監督:吉松幸四郎
〇制作総指揮:石井清一郎
〇企画・制作:QMF/イチヱンポッポフィルム

■プレパラートライブ(音楽):
 小方祐馬、篠原新治、他により、映画のために制作した音楽やオリジナル曲などライブ配信します。

■ 越後佐知子(写真):
映画・映像のために撮影したスチル写真を中心に、新作を含む作品を配信します。

■ 後日発表(朗読):
小方祐馬(プレパラート)が書いた詩を朗読し、ライブ配信します。

↓視聴はイチヱンポッポフィルム Youtubeチャンネル(視聴無料)へ
https://youtu.be/JwHWwE3Q_Wg
※現時点で上記で予定していますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、中止、延期となる場合があります。

“昭和の徒花”和製実写ヒロインは「令和」の世に生き残れるか?

 去年の今頃、「濃い“昭和の匂い”」なるブログをしたためた。タイトルからすると「何事?」って感じだが、内容は「GIGAのビデオに“麻宮サキ”完コピのヒロインが登場しているらしい」というネタから、俗にいう“ヒロピンビデオ”は、昭和の世代をターゲットにしている、なんてたわいもないものだった。実は「毎日更新」が危うそうになったので、思い付きで“付け焼刃”のように慌てて更新した記事だったんだけど、意外に多くのアクセスをいただいている。勿論、タイトルの「濃い“昭和の匂い”」ていうのがある種“ツリになって”、多くの方がアクセスしてくれたのかもしれない。

 


 潜在的に“昭和のヒロイン”に思いを馳せる人は多いと思う。それこそ70年代のまだまだ「実写特撮」が、“テレビまんが”と呼ばれていた「アニメ」より隆盛を誇っていた頃から、「実写特撮」と「アニメ」が拮抗していた80年代にかけて、ブラウン管(この表現が懐かしい!)や銀幕に生身の女優が、制作者の意図もあってかセクシーな衣装に身を包んだヒロイン然として登場し、虫も殺せないような顔をしながら、強面の男たちや時として怪物たちさえもなぎ倒す、そんな醍醐味を知ってしまった層にとっては、実写ヒロインはある種の「郷愁」として、深層心理に宿っていることだろう。そんな昭和世代の層の琴線に触れるような、当時を模したスーパーヒロインが、邪な悪の毒牙にかかって禁断の世界に陥っていくという映像作品を創り続ける(そしてかなり高額な値段で販売する)「GIGA」「ZEN」といったヒロイン(ヒロピン?)ビデオメーカーは、確信犯的に何とも罪作りな存在だ(;^_^A

 

 

 ヒロインアクションファンとして、「ヒロインが完全無欠でなかったら、それはポルノに等しい」とかねてから言及してきた身としては、上記のヒロインビデオメーカーの存在が、図らずもわが主張を証明してくれているようだ(;^_^A もっとも、完全にアダルトビデオ化している「GIGA」に対して、“広島っ娘”の古﨑瞳や及川奈央が出演した「ZEN」の方がどうもソフトといえばソフトのようだ(もっともその分、拷問・虐待度は激しくかつネチねちっこいようだが……ヾ(- -;)

 

 思えば、昨今のアニメの隆盛により、スーパー戦隊シリーズや平成(って未だいうのかな?)仮面ライダーくらいしか「実写特撮」にはお目に掛かれない。そのため、実写ヒロインも戦隊の一員にその残滓を見るくらいである(半面、逆に“女仮面ライダー”とでもいうべきキャラクターが登場することにはなったが)。『スケバン刑事』に代表される“昭和60年代ヒロインアクション”のようなものも、松浦亜弥版『スケバン刑事』や『サルベージマイス』を最後に、国内ではついぞ見かけられなくなってしまった。

 

 

 どうもテレ東では、“ガールズ×戦士シリーズ”なる、『実写版美少女戦士セーラームーン』以上に子供をターゲットにしたヒロイン活劇番組があるという。どうも“プリキュア”を実写版のような番組らしく、流石に今までの「実写ヒロイン」のノリで観るのははばかられそうだが、少なくともどんな形であれ、それこそ「絶滅していたはずの恐竜が実は鳥類に進化していた」くらいの感動を覚える。少なくともまだ国内の「実写ヒロイン」は絶滅していない。それでいうならば、「ヒロピンビデオ」はある種“昭和の亡霊”だ。

 

 なんといっても、我々が普通にお目にかかれる形で、「実写ヒロイン」活劇が本格的に復活することを祈念して止まない。あれだけヒロイン活劇に否定的だったハリウッドさえ、『ワンダーウーマン』の大ヒット以降、雨後の筍のごとく、次々とヒロインムービーが量産されているのだから。

結婚相談所と『AGAPE』の愛と

 このネタは以前も書いたと思うけど………もうかれこれ15年くらい前に、『AGAPE』という映画を撮った。

 

 

 主人公の若い男性教師は、突如不治の病に侵されてしまい、余命半年と診断される。すると主人公はすぐに学校を休職し、あろうことか結婚相談所の会員に登録する。まだ独身だった彼は、残り少ない人生において最高の伴侶を探し出し、幸福に包まれたまま生涯を全うしようと考えたからだ。しかし、そんな彼の邪な気持ちを知ってか知らずか、見合い話は悉く破談する。度重なる失恋にそろそろ彼の気持ちも折れそうになった時、とある女性を紹介される。

 

 半信半疑のまま待ち合わせ場所にやってきた彼は、そこで出会った女性に、今までとは違う特別の感情を抱く。彼女もまた、彼に対して明らかな好意を抱いている模様。そこから、二人は度々デートを重ね、お互いの感情を高め合っていく。この子との出会いによって、残りの人生を幸福に包まれたまま終えられると期待する彼だったが、そのことを彼の病状を知る姉に報告したところ、「相手を不幸にしていいの!」と諭され、はたと気づく。確かに自分はいいだおる。しかし自分の病状を知らない彼女は自分の死後どんな不幸にさいなまれるだろう……

 

 そのことを考えると、彼女とのデート中でも彼の心は上の空。そんな姿の彼に、何も知らない彼女は不信感を抱き始め………というのがこの映画の主なストーリーだ。まさに「相手を愛すれば愛するほど離れなければいけない」という、愛のパラドックスを描き出そうとした。タイトルの『AGAPE』とは「エロス」と相反する“自己犠牲の愛”のことである。

 

 雰囲気的には、公開の時期も相まって、図らずも「韓流映画」っぽいノリに仕上がってしまった。この時、一気に「韓流風」映画にシフトする機会でもあったんだけど、その後しばらくブランクの時期を迎えてしまい、結局その3年後、『天使諜報★神宮寺真琴~狙われた生徒会長~』を制作し、以後今日に至るまで「韓流」どころか「広島発ヒロインアクションムービー」シリーズを連綿と撮り続けることになった。

 

 今、久々に“ファンタジー”系作品にシフトしよう思っているところなんだけど、再びこんな“非アクション”のメロドラマを撮ることが出来るかなぁ?

 

 ということで、今日1月27日は「求婚の日」なんだそうだ。

尾道とマドンナと映画と

 ここ数年は、家族のリクエストで「こもん」のワッフル目当てで尾道に向かうんだけれど、何といっても尾道は、私にとっての“聖地”である。正直なところ一人旅で、且つ時間が許せば、じっくりロケ地巡り(勿論初代の“尾道三部作”の)をしてみたいって、いつも思っている。

 

 そんなわけで、時として「福本渡船」の桟橋に行ったり、向島にわたってミカン畑に囲まれた山道まで上がったり、昨年等は「西願寺」までギリギリ細い路地を車で通っていったりと、その日のノリや思い付きで、家族を連れて廻ったりすることもある。まあ、上記のロケ地はみな『さびしんぼう』のそれなんだけどね(;^_^A

 

 

 

 

 

 

 

 その『さびしんぼう』といえば、何といっても富田靖子のことを忘れてはならない。富田靖子が齢を重ねたら藤田弓子になるという、説得力抜群の設定だったけど、実際、当時の藤田弓子の年齢をはるかに凌駕した現在の富田靖子は、結局齢を重ねても“富田靖子”だったし、『さびしんぼう』のラストに登場する「百合子さんそっくりの」老けメイクを施した富田靖子でもなく、まさに年相応の“オリジナル”ぶりを発揮している……なんて書いている自分も訳が分からなくなる内容だヾ(- -;)

 

 いくら年を重ねても、彼女は「橘百合子」であり「田中タツ子」であり、そんなキャラクターを全てひっくるめての、大林宣彦監督のいうところの“さびしんぼう”であり、我が永遠のミュース・マドンナであることに変わりはない。大林監督の遺作『海辺の映画館~キネマの玉手箱~』のパンフレットには、富田靖子と『ふたり』の石田ひかりが大林監督に作品について語り合うという素晴らしすぎるインタビュー記事があって、彼女の『さびしんぼう』に関する思いが赤裸々と語られていて、実に興味深かった。

 

 

 この写真は、『さびしんぼう』公開時に手に入れたポスターを、カメラで複写したものだ。オリジナルのポスターの方は大分くたびれてしまったんだけど、先日部屋を片付けた際に見つけたこの写真の方は、そうなる前に撮ったので、未だきれいな頃だったし、これを見ると当時の記憶が鮮明に甦ってくる。今年35周年を迎える映画制作団体イチヱンポッポフィルム(これも本作に登場する福本渡船の地元愛称だ)を立ち上げる1年も前のことなんだけど(;^_^A

 

 こういう時に、まだ純粋に映画に取り組んでいた自分の気持ちに戻れるような気がするよ(;^_^A

「茶房こもん」としばしのお別れ?

 この日曜日、「茶房こもん」に行ってきた。ワッフルが名物で、大林宣彦監督の尾道作品にも登場し、同シリーズの全国のファンにとってはある種“聖地”と化している「こもん」は、ご存じの通り、同県ながら私が住む広島市からはおよそ100キロ近い距離の尾道市にある。よっておいそれと行くことは叶わないのだが、今回家内がネットで、「こもん」がこの日曜日24日を最後にしばらく閉店するのだという。今や人口比率では東京都を遥かに凌ぐ新型ころんばウイルス感染者を誇る(?)広島なんで、その余波がついに尾道の「こもん」にまで及んだのか、って思うと、何とも感慨深く、休日出勤の翌日ながら家族を連れて県東部に向かった。

 

 尾道まで足を運ぶ時は“御約束”というか“ルーティーン”として、途中、かの『こんな学園みたことない!』の一条寺さやか先生こと奥田圭子の出身地である三原市の「ステーキハウスラジャ」で、ちょっぴり豪勢な昼食を摂るのだが、意外に「ラジャ」は満員の盛況ぶりで、食事を終えるまで1時間半もかかってしまった。待っている間、厨房での電話のやり取りを聞くとはなしに聞いていると、どうも他の店が新型コロナ禍で閉店している中、ここら辺では「ラジャ」だけが開店していた故の混雑ぶりだったようだ。

 

 そして遅めの“腹ごしらえ”をしたのち、一路尾道へ。「ラジャ」で意外に時間を使ってしまったので、「こもん」についたのは午後3時半。まさに「おやつの時間」真っただ中の時間帯だったが、何とか無事席も空いており、いつものように家内はバターワッフル、娘たちは「アーモンドチョコレートアイスワッフルとブルーベリーアイスクリームワッフル、そして私もアイスクリームワッフルを注文して、“今生の別れ”とばかりに舌鼓を打った。これからしばらくは新型コロナ禍の影響で閉店することを惜しむように……

 

「茶房こもん」のアイスクリームワッフル

 

 しかしその帰途の途中、この休業の話題を家内に振ると、意外な返答が、それによると翌日からの休業は、「こもん」が遅めの正月休みをとるからだという。ええ? 新型コロナ休業じゃなかったの? それじゃぁ、無理していかなくてもよかったじゃない! ただでさえめったに行かない「こもん」なのに………!!

 

 すっかり家内や娘たちの“策略”に引っかかってしまったようだ(;^_^A

 

 ちなみに「こもん」の向かいにあるのが『時をかける少女』で有名な艮(うしとら)神社

1983年のカンヌに思いを馳せる………

 かの『スケバン刑事』が放映される2年前の1983年、今村昌平監督作品『楢山節考』が、カンヌ映画祭パルム・ドールを獲得した。本来ならばあのカンヌで邦画がグランプリを獲ったんだから手放しで喜んでもよさそうなものだったが、当時の日本人の多くがこの結果に戸惑いを感じたものだった。それというのも、当時同じ映画祭に出品された大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』こそパルム・ドールの本命といわれていたからだ。

 

 邦画といっても日本を含む4か国の合作映画だったが、それ故出演者もデウィッド・ボウイ(セリアズ)、トム・コンティ(ロレンス)と国際色豊かで、日本側の主演も世界的名声を誇る“教授”こと坂本龍一に、本作がきっかけか、後に映画監督としても名をはせるビートたけし(北野たけし)と、今考えてもなかなかの布陣。確かまだ若かりし頃の原田知世が「感動した!」と雑誌のインタビューでいってたっけ(;^_^A 作品内容も戦時中の極限化における倒錯を描くという、後に撮る『御法度』にも通ずるテーマ性を持ちながら、クライマックスはしっかり泣かせるという王道演出が光っていた。

 

 

 それに引き換え『楢山節考』の方は、未見ながら日本独特の「姥捨て」をテーマにした、いかにもな作品で、洗練された『戦メリ』には到底勝ち目がない、って思っていたし、それが妥当だとも思っていた。それが土壇場で『戦めり』をうっやってパルム・ドールを奪取したものだから驚いてしまった。「へえ、そんなに海外の審査員は日本の土着性に惹かれるのか」なんてうがった見方をしてしまったものだった。

 

 

 それが最近になって、日下部五朗著「シネマの極道 映画プロデューサー一代』の冒頭を読んで、その考え方は少し改まった。『楢山節考』のプロデューサーを務めた日下部氏は、実際にカンヌについて、マスメディアをはじめ皆『戦メリ』推しでハナから『楢山節考』は眼中にないかのごとき“完全アウェイ”状態から、必死に草の根的なロビー活動を展開し、何とか試写にそれなりの人員を動員し、公平な視点で両作品を審査してもらうように仕向ける涙ぐましい努力をしたのだそうだ。勿論彼の視点で書かれているという点を差し引いても、当時いかに『戦メリ』ばかりが持ち上げられていたかがうかがい知れて、初めて『楢山節考』の当時のパルム・ドール獲得を祝福する気になった。

 

 

 しかしながら、同時期に読んだ梶芽衣子著の「真実」の中で、もともと彼女が自分主演を希望して持ち込んだ『鬼龍院花子の生涯』の企画を、日下部氏が彼女に断りなく勝手に夏目雅子主演で映画化してしまった点を指摘していて、それに対して当の日下部氏は明確な返答をしないままでいることを知った。しかもどうも梶芽衣子の言い分の方に正統性があるようなので、『楢山節考』の記述では好意を持った彼の著の続きを読む気が失せて、そのまま今日に至ってしまっている。

 

 もっとも、「シネマの極道」を読んだことで、『楢山節考』に対する考え方が改まったのは事実で、かなりの感動作みたいなんで、いつかは観賞したい、という欲求が芽生えたのは事実だ。そんな『楢山節考』で、日下部氏と共にカンヌに乗り込み、共に涙ぐましいまでにロビー活動に勤しんだ坂本スミ子の訃報をこの度知った。かの著を読んだ後なんで、やはり感慨に耽ってしまう。私の坂本スミ子像は、短髪で眼鏡をかけたオバチャン。、それでいてエネルギッシュでまくしたてるような語り口の女優だったと認識している。おそらく当時のカンヌは、彼女にとって一世一代の晴れ舞台だったと思う。もっともその帰国直後に「大麻取締法違反」で捕まってしまうなど、ある意味「運のない」人だったのかもしれない。


 件の日下部五朗氏も今や世になく、彼女の息子役で主演を務めた緒形拳も鬼籍に入って久しい。対する『戦メリ』の大島渚監督もデウィッド・ボウイも既に天に召された。天国では仲良く、当時の思い出話に花を咲かせてほしい………合掌

 

坂本スミ子さん死去、84歳 ヒット曲「夜が明けて」や映画「楢山節考
https://this.kiji.is/725700687462744064

デジタル媒体は諸刃の剣

 スマホどころか“携帯電話デビュー”すらまだの私にとって「LINE」はまだ未知の世界である(;^_^A それ故、連絡には専ら電子メールを重用している。

 

 映画製作は「集団作業」なんで、お互いの連絡は欠かせない。かつては電話がその唯一の手段で、昭和の頃は頻繁に電話を使って(もちろん固定電話で)スタッフキャストとコミュニケーションを撮ってきた。それだけに、この「電子メール」という存在は画期的だった。実は今でも電話を使って顔も見えない相手とリアルタイムで連絡を取り合うのは苦手なもんで、こちらの要件を一方的に伝えられ、且つ相手を時間的に拘束する必要もない電子メールというものは非常に有難かった。

 

初めて使った電子メールはoutlookだったよ(;^_^A

 

 ただ昨今は、みなメールの受信媒体が携帯電話もしくはスマホになっているので、PCを立ち上げた時しかメールチェックをしない私のような人間は、非常に扱いにくい存在となってしまっているようだ。確かにみなこちらから送信したメールを、よほどのことがない限り瞬時に開いてくれるわけだから、同様のことを私に求めるのは当然だ。それ故心苦しい部分もある。

 

 ラインに関しては、それに似たような機能がFacebookメッセンジャーなどにあって、それも活用しているが、これまた外出中にはPCを一切開けないので、メールとさほど変わらない。一昔前までは私のような者は多くいたと思うが、今やすっかりマイノリティー。だからといってスマホ所持を強要されるのは、自分の信条もあって抵抗はあるが、その信条で、特に映画の現場ではスタッフに多大の迷惑と尽力を強要しているのも、逆に心苦しく思っている。まあ、いつかは所持しなければいけないと考えてはいるけど………

 

 それと、生のやり取りをしなくてもいい気安さが、逆に自分の思いをストレートに表現してしまう危うさも、電子メールにはある。当然ながらメールは文字の羅列のみ。少なくとも、直接面と向かっての会話や、電話でのやり取りさえ、そこに生の表情や声が介在しているので、各々の言葉をどのようなニュアンスで発しているのかをうかがうことが出来る。それに対して、無機質な言葉の羅列には、その意図も感情も計り知れない、ただただその言葉から読み取れる情報しかない。それ故、一つ一つの文言がそのまんま相手に自分にストレートに響いてしまう。「ああ、そんなつもりじゃなかったのに」なんてことは通用しない。だからこそ、文面は極めて慎重に言葉を選んで送信することにしている。

 

 同じようなことは、メールのみならず、このブログや日記といったSNSにも言えることで、私も何度か思いのままに書きなぐってしまった文面に、お叱りの返信をいただき、後になって深く反省することもしばしばあった。

 

 メールにしてもブログにしても、自分のタイミングで、自分の思いのままに主義主張が出来る手軽さがあるが、翻って、その一方的な吐露を日本語を理解できる世界中の人々に晒されている恐ろしさもある。こんなこと、当たり前すぎる話だ。

 

 それ故、メール・ブログへの記述に際しては細心の注意を払わなければいけないだろう………ってうまくまとめたいけれど、そう“綺麗事”のようにはいかないわが心の狭量さを呪うのみであるヾ(- -;)ヾ(- -;)

 

 というわけで、今日は「電子メールの日」なんだそうだ。