神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

“昭和の徒花”和製実写ヒロインは「令和」の世に生き残れるか?

 去年の今頃、「濃い“昭和の匂い”」なるブログをしたためた。タイトルからすると「何事?」って感じだが、内容は「GIGAのビデオに“麻宮サキ”完コピのヒロインが登場しているらしい」というネタから、俗にいう“ヒロピンビデオ”は、昭和の世代をターゲットにしている、なんてたわいもないものだった。実は「毎日更新」が危うそうになったので、思い付きで“付け焼刃”のように慌てて更新した記事だったんだけど、意外に多くのアクセスをいただいている。勿論、タイトルの「濃い“昭和の匂い”」ていうのがある種“ツリになって”、多くの方がアクセスしてくれたのかもしれない。

 


 潜在的に“昭和のヒロイン”に思いを馳せる人は多いと思う。それこそ70年代のまだまだ「実写特撮」が、“テレビまんが”と呼ばれていた「アニメ」より隆盛を誇っていた頃から、「実写特撮」と「アニメ」が拮抗していた80年代にかけて、ブラウン管(この表現が懐かしい!)や銀幕に生身の女優が、制作者の意図もあってかセクシーな衣装に身を包んだヒロイン然として登場し、虫も殺せないような顔をしながら、強面の男たちや時として怪物たちさえもなぎ倒す、そんな醍醐味を知ってしまった層にとっては、実写ヒロインはある種の「郷愁」として、深層心理に宿っていることだろう。そんな昭和世代の層の琴線に触れるような、当時を模したスーパーヒロインが、邪な悪の毒牙にかかって禁断の世界に陥っていくという映像作品を創り続ける(そしてかなり高額な値段で販売する)「GIGA」「ZEN」といったヒロイン(ヒロピン?)ビデオメーカーは、確信犯的に何とも罪作りな存在だ(;^_^A

 

 

 ヒロインアクションファンとして、「ヒロインが完全無欠でなかったら、それはポルノに等しい」とかねてから言及してきた身としては、上記のヒロインビデオメーカーの存在が、図らずもわが主張を証明してくれているようだ(;^_^A もっとも、完全にアダルトビデオ化している「GIGA」に対して、“広島っ娘”の古﨑瞳や及川奈央が出演した「ZEN」の方がどうもソフトといえばソフトのようだ(もっともその分、拷問・虐待度は激しくかつネチねちっこいようだが……ヾ(- -;)

 

 思えば、昨今のアニメの隆盛により、スーパー戦隊シリーズや平成(って未だいうのかな?)仮面ライダーくらいしか「実写特撮」にはお目に掛かれない。そのため、実写ヒロインも戦隊の一員にその残滓を見るくらいである(半面、逆に“女仮面ライダー”とでもいうべきキャラクターが登場することにはなったが)。『スケバン刑事』に代表される“昭和60年代ヒロインアクション”のようなものも、松浦亜弥版『スケバン刑事』や『サルベージマイス』を最後に、国内ではついぞ見かけられなくなってしまった。

 

 

 どうもテレ東では、“ガールズ×戦士シリーズ”なる、『実写版美少女戦士セーラームーン』以上に子供をターゲットにしたヒロイン活劇番組があるという。どうも“プリキュア”を実写版のような番組らしく、流石に今までの「実写ヒロイン」のノリで観るのははばかられそうだが、少なくともどんな形であれ、それこそ「絶滅していたはずの恐竜が実は鳥類に進化していた」くらいの感動を覚える。少なくともまだ国内の「実写ヒロイン」は絶滅していない。それでいうならば、「ヒロピンビデオ」はある種“昭和の亡霊”だ。

 

 なんといっても、我々が普通にお目にかかれる形で、「実写ヒロイン」活劇が本格的に復活することを祈念して止まない。あれだけヒロイン活劇に否定的だったハリウッドさえ、『ワンダーウーマン』の大ヒット以降、雨後の筍のごとく、次々とヒロインムービーが量産されているのだから。