神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

ヒロインコスチュームの必然

 当方のヒロインアクションネタのカテゴリーの一つ、“ヒロインとアイテム”の中でよく「セーラー服」と「ロングブーツ」について触れ、その都度(そしてその日に)アクセス数が上るので、同じ思いを持つ方々も多いとお見受けする(;^_^A そんなものだから、勇んでまた書いてしまうわけだが、女性が身につけるものに関する記述だけに、書きながらいささか気が引けているのも本心だ(;^_^A(;^_^A

 

 ではなぜ、この二つのアイテムに特にこだわりを持って、実際に拙作のヒロイン(キャスト)に着用させたりしているのか……となると、やはり古今東西のヒロインたちの影響が少なからずあるということになるだろう。

 

 セーラー服に関しては、当方の作品としては1991年制作の『シューリンクス』において初めて登場したが、本当は未完ながらその4年前に撮影した『スケバン刑事広島版~狙われた生徒会長~』の“広島版”麻宮サキが最初だった。そもそもセーラー服に関しては、元々はどこか野暮ったい制服、というイメージがあった。確か『3年B組金八先生』の一エピソードで、修学旅行で東京に訪れた東北の中学生と桜中学の生徒との交流の回があった際、セーラー服姿の修学旅行生が桜中のブレザー制服を羨望の目で見る(暗にセーラー服は時代遅れと言わんばかりな)シーンがあって、それも影響していたかもしれない。またセーラー服は詰襟と同様、着崩しや改造が容易で、正統派(?)のスケバン(当時は「ヤンキー」なんて言葉はなかったし、「ズベ公」という呼び名を知るのはもう少し後)のマストアイテムだった分、何かイヤな存在だった。しかもまだ改正風営法が施行される前だったんで、ピンクやロマンポルノでは堂々と『セーラー服〇〇』なんてタイトルが躍っていたものだから、逆にヤバさを感じる存在だった。

 

 それが一気に払しょくされたのが、今まで何度も何度も何度も何度も何度も………語りつくしてきたが(;^_^A、1985年放映の『スケバン刑事』だろう。もっとも、放映時はフジ系の番組が視聴できない場所で暮らしていたので、オンタイムで観賞できたのは1話分(「愛と憎しみのアーチェリー」)だけで、録画したその回を何度も何度も何度も……それこそベータマックスのビデオテープが擦り切れるまで観続けて、いつの間にか「学園の戦闘服」としてのセーラー服が自分の中に刷り込まれた感がある。だからセーラー服への憧憬は、飽く迄ヒロインの戦闘服としての位置づけから始まった。

 

 

 それから後付けで、セーラー服着たズベ公が登場する一連の東映プログラムピクチャーもある種ヒロイン映画じゃないか、なんて考えたり、実際その後『スケバン刑事』シリーズや『少女コマンドーいづみ』、『セーラー服反逆同盟』といった「セーラー服で戦う」「しかも可憐な」ヒロイン像が確立され、未だに『ラストブラッド』『女子高生ゾンビ』といった映画やゲームの中でも、セーラー服着たヒロインは闘い続けている。

 

 

 結局、その後セーラー服というアイテムには、「戦闘服のイメージ」と「時代を遡れる牧歌的なイメージ」の両面を併せもつものとして、一着だけあるそれが、当方の映画に“手を変え品を変え”登場することとなったが、そのルーツは上記のように戦う女性の衣装という位置づけだった。

 

 

 

 ロングブーツに関しては、まさに幼少期からの“刷り込み”に他ならない(だから同世代には同様の思い・体験をしている人が多いと思う)。我々の世代が幼少期を過ごした1970年代は、児童向けドラマ(特撮ドラマ)やテレビマンガ(アニメ)において、ヒーロー活劇が百花繚乱の如く放映されていた。今では信じられないが、毎日午後6時台7時代は子供番組の時間枠で、“腸捻転”時代のテレ朝などは土曜午後8時代まで特撮やアニメを流していた(おそらく『全日本プロレス中継』潰しのためだと思うが)。ヒーローとくれば、当然ヒロインも登場する。そしてヒロインたちは一様にロングブーツを着用してきた。もっともヒーローの戦闘服も大抵はブーツで、そこには軍隊の長靴のイメージや、そもそも「身体をカバーする」という必然があってのことだと思われる。しかし当時は76年にピークを迎えるロングブーツ大流行の時期とも重なっていたので、ヒロインのロングブーツはどんどんスタイリッシュになっていった。

 

 

 特撮もののヒロイン、それも変身するヒロインは戦隊ヒロインからビジンダー(志穂美の悦ちゃん!)に至るまで一様にロングブーツ姿だったし、アニメにおいても、白鳥のジュン(『科学忍者隊ガッチャマン』)の当時としては珍しい白のニーハイブーツは鮮烈だった。また、最近東映チャンネルで『大鉄人17』を再見して、レッドマフラー隊の女性隊員の制服は皆ミニスカートに黒のロングブーツだったことが判明した(竹井みどりだけじゃなかった!!)(;^_^A

 

 

 

 そんなわけで、ロングブーツに対する憧憬は、まさにこのヒロイン活劇に熱中した子供時代に、意識下に刷り込まれたといっても過言がないのではなかろうか(;^_^A 「強くてカッコいいお姉さん」というイメージで。だから、きっと我々の層には潜在的にロングブーツファンが多いと思う。世の女性たち、壮年の男を誘惑するにはロングブーツ着用が効果的かもしれないよ(;^_^A(;^_^A もっとも「誘惑」っていったって、壮年の男なんて金をせびるくらいの価値しかないけどねヾ(- -;)ヾ(- -;)ヾ(- -;)

 

 当方の映画でも、ロングブーツが登場したのは“広島発ヒロインアクションムービー”シリーズ第一弾『令嬢探偵★モロボシアイ』(こちらはプロデュースのみ)から。要はヒロイン活劇が初めてだった。それから『天使諜報★神宮寺真琴』『特命探偵☆葛城アキ』と来て、対する“悪の華”としても『葛城アキ』の生駒千歳専務、『電光石火☆八城忍』の神納清美・γ団グル(尊師)がロングブーツを履いて登場した(生駒千歳や神納清美の場合は、悪の女幹部のイメージですな(;^_^A)。

 

 

 とどのつまり、「セーラー服」にしても「ロングブーツ」にしても、それらへの憧憬のルーツは、ヒロインアクションにあり! だから、タイトルにある「ヒロインコスチュームの必然」となるわけだ………って、言い訳にしか聞こえない?ヾ(- -;)ヾ(- -;)

 

 

 この種のネタでは毎回登場願っている「特命探偵☆葛城アキ」嬢(綿谷みずきさん)だが、今回は趣向を変えて、ほのぼのとしたオフショットを(;^_^A