神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

ヒロインとブーツ 昭和ヒロイン編

 昨年度末辺りから書き始めた、ヒロインとアイテム(武器・装備品など)に特化したシリーズ記事の一環として、「ヒロインとブーツ」を過去3回テーマにした(「ヒロインとブーツ」「ヒロインとブーツ 番外編」「ヒロインとブーツ インディーズ編」)が、掲載後いろいろと好意的な意見を頂いている。そんな「ヒロインとブーツ」ネタで、久しぶりにブログを更新してみたい。

  

 

 

 

「~インディーズ編」で話題にした『特命探偵☆葛城アキ』の、珍しいロングブーツ姿での殺陣スチール

 

 一時のブーム(アムラー?)も過ぎ、最近では冬になってもロングブーツを履いた女性を見かけることはほとんどなくなった。たまに見かけても、大抵が30歳以上と思しき御仁ばかり……。どうもこのブーツの流行は、およそ四半世紀くらいのスパンでやってくるようで、前回のブームの時も、20歳代の女性が、かつてのブームを体験した母親のお下がりを履いていた、なんて話を聞いたこともある。その親の代のブームというのが1970年代。その頃はまだまだ特撮番組ブームの残滓があった頃で、30分枠の特撮ドラマが放映されていた。そしてその頃のヒロインも、大抵はホットパンツにロングブーツ姿が主流だった。特に”戦隊モノ”にその傾向が大きく、戦隊の紅一点(時に“二点”)のコスチュームは、ペギー松山も、カレン水木も、桃井あきらも、桃園ミキも、渚さやかも、皆変身前の出で立ちは白のロングブーツだった。また、かの昭和特撮へオマージュを捧げたドラマ『トクサツガガガ』の主題歌でも有名は“金爆”「ガガガガガガガ」のメンバー総出演のPVは、これもまた昭和のデパート屋上のヒーローショーを再現しているんだけれど、そこの登場する司会のお姉さんの出で立ちは、やはりホットパンツに白のロングブーツだった。

 

 ロングブーツって、軍靴のようにミニタリーであり、宇宙服の足回りのようにSFチックであり、足を保護するという意味ではレガーズのようであり、まさにSF特撮ヒロインには欠かせないアイテムといえる。だから他にも変身後のアンドロ仮面もポワトリンもパンジャーヌもセーラームーンも、皆スカートの下にロングブーツといういでたちで悪と戦ってきた。

 

 非変身ヒロインも、例えば、ライダースーツと黒のロングブーツとのコーディネートが光る、アニメの峰不二子が挙げられるし、それを実写で再現したのが『ルパン三世念力珍作戦』で不二子役を演じた江崎英子。これもまた昭和の懐かし邦画だった。そういえば本作には、革ジャケットにロングブーツで決めた女暗殺集団ドラゴン・シスターズ(ポピーズ)ってのも登場してたっけ(;^_^A 

 

 

 他にも、我らが志穂美の悦ちゃんも、『女必殺拳』シリーズのポスターでは、ホットパンツにロングブーツでヌンチャクを構えた素晴らしい姿を披露してくれているし、『ジャッカー電撃隊』にゲスト出演した時には、黒のライダースーツに白ロングブーツという珍しいスタイルで、これもヌンチャク片手に勇ましい姿を魅せてくれた。  

 

 

 拙作『特命探偵☆葛城アキ』は、そのロングブーツを効果的に利用した映画だったけど、思えば主人公の葛城アキ(綿谷みづき)は、トレンチコート・ミニスカートにロングブーツとか、『スケバン刑事』バリに裾の長いロングスカートのセーラー服姿とか、今思えば、全く持って昭和テイストの衣装を、着せ替え人形の如く身に纏わせていたなぁ(;^_^A 封切当初から、「監督の趣味が炸裂」云々なんて意見をいくつも頂いたがヾ(- -;) 実際本作は上記のような1970年代の雰囲気をそのまま今の時代に反映させようと無意識に考えていたのかもしれない(;^_^A

 

 

 制作当時と比べて、今は“昭和テイスト”を「広島発ヒロインアクションムービー」シリーズに盛り込んでいると公言して憚らなくなったので、今度撮るときには、上記のような昭和のファッションをもっと前面に押し出したヒロイン像を追求していきたいな(;^_^A、 黒のロングコートに黒手袋、そして黒いロングブーツを身に纏ったアンチヒロインの企画も、一応考えてはいるし……(;^_^A