神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』

 東映の『極道vsまむし』よろしく、かつてピンで主役を張ったクリーチャー・「エイシアン」と「プレデター」ががっぷり四つに組んで戦う、人気シリーズの第2弾『AVP2 エイリアンズVS.プレデター』を観賞。ともに「ゴジラ」「ビオランテ」級に地球人類の脅威となる両雄が、地球を舞台に大暴れする、ホラー&アクション巨編! 初見だったけど、公開が2007年12月、ってことは、もう10年以上前の作品だったんだね(;^_^A

イメージ 1

 前作が南極の地下に広がる亜空間に降り立った一部の学者たちの身に降りかかった極めてパーソナルな物語だったのに対し、本作は、野に放たれたエイリアンズたちが、アメリカ・ロッキー山脈の街を文字通り蹂躙する、パニックホラー作品にも仕上がっている。街jの住人はおろか、援軍に来た州兵までも凌駕するエイリアンズたちの猛威は絶望的レベル。ある種“ゾンビ映画”を彷彿させるくらい、絶望感が全編を覆っていた。当然アクション映画の爽快感など感じる由もなく、ただただ訳もわからず、エイリアンズに。・プレデターの“ザ・クリーナー”に翻弄される人間たちの悲惨さを誇張するシーンが相次いだ。ただ、この一連のシーンが余りにも暗すぎて、よく観られなかったのは残念だった。それ故かなり怖かったんだけどね……ヾ(--;)

 それにしても、エイリアンズに“汚染”された街を、生き残った住人ごと核ミサイルで一気に“浄化”するクライマックスは、「やっぱりアメリカ映画か」との感慨と共に、核兵器の恐ろしさも知らず安易に核攻撃(場合によっては地上核実験)を解決の手段に選んでしまう「アメリカ人気質」(と敢えて書く)の脳天気さに心底辟易してしまった。そんなアメリカ人独特の“無知”ぶりは、核実験場に迷い込んだインディー・ジョーンズが、爆心地予定のゴーストタウンで、冷蔵庫に忍び込んで水爆実験を生き抜く(こんなんあり得ない!)とか、シュワルツェネッガー主演の映画で、彼が後方にキノコ雲が上がる中、それには目もくれず妻と抱擁する(こんな至近距離なら“被曝”してるって!)とか、ギャレス・エドワーズ版『Godzilla』でも結局カリフォルニア沖洋上で核ミサイルを爆発させてしまうし……枚挙に暇がない。ここら辺は、『シン・ゴジラ』や『ゴジラ1984』での、ゴジラ撃滅という大義名分による東京への核攻撃をなんとか阻止しようと奔走する邦画とは一線を画するような期がする。ここら辺は、もっとハリウッドもことの本質を学んでほしいな……

 上記の件を置いておいて……実に楽しませてくれる映画だったと思う。