神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

80年代の『女捜査官』

 CSのANXミステリーで、今日まで『女捜査官』なる番組が放映されていた。まるでGIGA辺りの“ヒロピン”シリーズの如き、“いかにも”な弩ストレートなタイトルから、どんな番組なんだろうって常々思っていたが、「看板(タイトル)」に偽りなしの、女刑事(捜査官)の物語だった。

 

 

 1982年の作品だけあって、当時まだ20代前半だった主演の樋口可南子は、物憂い雰囲気を湛えながらも実に美しく、カッコイイ捜査官役が板についていた。衣装もバブル期に差し掛かる当時の世相を反映してか、きりっとスーツに身を包んで(肩パットも入っていたかな?)、それでいて凛とした力強い目をしていて、男勝りの活躍を魅せていた。相棒役の樹木希林もいい味を出していて、そのとぼけた感じは、本作の“スパイス”となって、ドラマ世界に彩りを添えていた。

 

 かといって、ヒロインアクションなのか、といえばそうではなく、女性を主人公に据えた刑事もの、それも『婦警さんは魔女』のようなコミカルな雰囲気はかけらもなく、極めてはハードボイルドなノリでドラマは進行していく。

 

 今から40年近く前のドラマなんで、主任役の西郷輝彦はまだ若く(30代)で、レギュラーの角野卓造火野正平も、また髪の毛はフサフサしていたなぁ(;^_^A

 

 思えば「昭和60年代ヒロインアクションドラマ」に代表されるように、80年代は国産のドラマが時代劇を含め実に充実していて、刑事ドラマも全盛期を迎えていた。そんな充実の時代に、このようなドラマがあったのは、今まで知らなかったが、当時を象徴するようなビデオによる作品で、その割には劣化も少なく、80年代の雰囲気を醸し出す、良質のドラマのようだった。

 

 もっとも、この番組に気づいて、ようやく見た昨晩の回は残念ながら最終回。13話のワンクールで終わった作品のようだった。もし再放映が叶えば、その時は全話録画したいと思っている。