神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

小林亜也子 ~『スケバン刑事』の徒花~

 先日話題にした劇場版『スケバン刑事』なんだけど、公開は既に後発の『スケバン刑事Ⅲ少女忍法帖伝奇』が始まってから久しい1987年2月で、それ故現ヒロインがOGの戦いに助っ人参加した、って考えるのが正しいようだ。正確な時系列を確認するまでは、てっきり浅香唯の出演は、『スケバン刑事Ⅲ』の前振り的意味合いがあったのだと思い込んでいたので、ヒロインアクションファンを自認する身としては何ともお恥ずかしい限りだ……(;^_^A

 

 さて、件の『スケバン刑事』で、兄を救い出すために戦いに加わる、唯一映画のオリジナルのヒロイン・加藤めぐみを演じた小林亜也子(かの往年の国民的子役女優と同じ音の名なんでいささか紛らわしいが(;^_^A)は、この映画のオーディションで選ばれたシンデレラガールだったんだそうだ。彼女が劇中盤で魅せる“大どんでん返し”は、既に公開から33年の月日が経過しているものの、それでもネタバレが憚れるくらいストーリーの“肝”になっているので、劇中の彼女の活躍ぶりをつぶさに説明するのは難しいんだけれど、少なくとも『スケバン刑事』のオーディションによる参加なので、半端じゃないアクションシーンに身をゆだねなければならず、現場でもそれなりの“洗礼”は受けたことであろう。

 

 少なくとも、映画という一過性のイベントオーディションとはいえ、当時連綿と続いていた『スケバン刑事』シリーズゆえ、いつかは小林亜也子もスケバンヒロインの一員として何らかの形でテレビシリーズに関わっていたかもしれない(それならば劇中の「加藤めぐみ」役でスピンオフにすればいいじゃないかって意見もあろうが、それは出来ない理由がある……でもこれもネタバレになるんで(;^_^A)。実際、彼女は『スケバン刑事Ⅲ』最終話にゲスト出演しているらしい。

 

 

 これはあくまで「IF」なんだけど、もし「『スケバン刑事Ⅲ少女忍法帖伝奇』の破天荒なスーパーヒロインぶりに激怒した原作者の和田慎二氏との行き違いから、以後『スケバン刑事』シリーズの制作が出来なくなった」という事態が起こらず、『少女コマンドーIZUMI』が『スケバン刑事Ⅳ』として制作されたならば、世が世なら、もしかしたら小林亜也子が「麻宮サキ」を襲名する『スケバン刑事』が制作されていたかもしれない。実際wikiによると、『少女忍法帖伝奇』はもともと番外編の『スケバン忍法帖』として制作されるはずで、その後番組に、映画オーディションの優勝者(つまり小林亜也子)を主人公にして『スケバン刑事Ⅲ』が制作される予定だったと明記されている。

 

 当初の予定が、どんないきさつで現行の『スケバン刑事Ⅲ少女忍法帖伝奇』となったのか、今となっては知る由もないが、少なくとも彼女が、この映画とドラマ最終話の2本以外、これといった活躍もないまま、芸能界を去ったのは、運命の悪戯としか言いようがない。まさに「『スケバン刑事』の徒花」である。

 

 そんな彼女の情報は彼女のwikiにも少しの記載しかないんだけれど、かの「爆報! THE フライデー」に3年前に出演していたんだそうだ。その時、在籍した高校の校則の関係で、その後の芸能界活動がほぼ出来ないまま引退したことや、その後の職場での苦悩や、結婚・出産のことが語られたようで、今では起業して社長職に収まっているのだそうだ。しかも、その時の写真もネット上にUPされていて、観ると、番組当時最早「知命」に近い年齢であったにも関わらず、映画出演当時よりよっぽど美人なんで驚いた!(゚Д゚;) しかも社長業と共に銚子電鉄のファンとしても有名なのだそうだ。

 

 

 

 『スケバン刑事』の徒花も、実生活では成功者として充実した人生を送っているらしい。80年代ヒロインアクションファンとしては、彼女の徒花ぶりが残念というか申し訳ないというか……何とも複雑な思いに駆られるんだけれど、今こうして幸福に暮らしている彼女が、番組を通して当時を懐かしんでいることを知るにつけ、素直に喜んであげたいって思うよ(;^_^A