一条寺さやか “戦う化身”か”教師が化身”か……?
今年度観賞した映画の中で、今のところマイ・フェイバリットだった作品は何といっても『スーパーティーチャー熱血格闘』。“宇宙最強”ドニー・イェンが完全無欠の熱血教師を演じた“ライト・マイ・ファイヤー”(by Doors)な作品だ(;^_^A 何といっても、香港教育界に一石を投じる程の熱い教育観を持ち、自らのグレた経験を生かして悪ガキ生徒を更生させ、且つ海兵隊仕込みの殺法で、悪党どもから学園を生徒を守る、正真正銘の“スーパーティーチャー”(頭がよくて生徒を有名大学に送り込むことにだけ精通した、文科省推奨の俗にいう「スーパーティーチャー」とは一味も二味も違うゼ!)でありながら、それでいていつも“全てお見通し”とばかりにクールな表情を崩さない、我らが「チャン・ハップ」先生の活躍ぶりは、今思い出しても胸が熱くなって涙がこぼれてしまう(;^_^A
そんな二面性を持つ教師像を日本の学園ドラマに求めるならば、差し詰め『ごくせん』の“ヤンクミ”こと山口久美子先生(仲間由紀恵)がその筆頭に挙げられるのだろうが、チャン先生の戦闘時のハチャメチャな破壊力を考えたら、むしろ、以前も並び紹介した『ウルトラマン80』の矢的猛先生(長谷川初範)や『こんな学園みたことない!』の一条寺さやか先生(奥田圭子)に近い存在かもしれない。
さて、チャン先生の設定は「元海兵隊員が教師を務める」であって、矢的先生も「ウルトラマン80が世を忍ぶ仮の姿として教師を務める」って設定だった。翻って一条寺さやか先生はどうなのだろうか?
当ブログでは、『こんな学園みたことない!』のソフト化・再放送を求めて、何度も本作について言及していたが、当の私は、初期の段階できちんとこの番組を観ていたわけではない(それ故、今更ながらどうしても観直したから、ソフト化を切に希望しているのである)。そのため、さやか先生が“戦う化身”である「ワルキューレさやか」になるいきさつをまだ承知してはいない。だから、「“戦う化身”であった彼女が先生を務める」なのか「先生の彼女が行きがかり上“戦う化身”となった」のか今一つ分からないところがある。それも本作が何故か再放送されないことの弊害の一つなんだけど、それでwiki辺りで調べてみたら、どうも彼女は元々、祖父の源太(出光元)から護身用に一条寺拳法を教え込まれたファイターであり(でも人前ではみだりに使うことを禁止されていた)、そんな彼女が亡き母の遺志を継いで教師の道を目指した、という設定になっているらしい。ただ、矢的先生と違うのは、別に教師が「世を忍ぶ仮の姿」なのではなく、たまたま抜群の戦闘スキルを身につけたヒロインが、教師を目指しその本意を遂げたものの、不可抗力から自らの戦闘スキルを披露するという点にある。その点、さやか先生の方が『スーパーティーチャー』のチャン先生に近いだろう。もっとも、“戦う化身”に変身(変装)するという点では、ちょうど完全に変身する『ウルトラマン80』や『好き!すき!魔女先生』と、己の肉体のまま戦う『スーパーティーチャー』の中間位置にある立場なのかもしれない(;^_^A
ところで、当方の“広島発ヒロインアクションムービー”シリーズ第7弾『学園特捜☆伍代聖羅~戦士の休息~』では、文科省から派遣された年齢不詳のエージェント・伍代聖羅が、世を忍ぶ仮の姿で女子高生になりすますが、一たび事件が発生すると、スーツ姿のヒロインに“変身”し、得意の拳法で悪党どもをなぎ倒す。そのスーツ姿ってのが、今思うと「女子高生から教師に変身」したように見えなくもない。そうなるとさやか先生の逆を行く設定だったかもしれないな(;^_^A
何はともあれ、以前のようにヒロインアクションに特化した学園ドラマを観たいものである。その戦う対象が女子高生であったり女教師であったりと、バラエティーに富んでいればなおさらよい(;^_^A