神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

2020 ハリウッドヒロインアクションムービーの受難

 先日紹介した、リュック・ベンソン監督の『ANNA/アナ』の今月5日の封切館に広島で予定の3館が含まれていなかったことに触れたが、これもある種昨今の新型コロナ禍の影響なのかもしれない。そもそも、この6月5日公開ってのも、当初の5月8日の公開予定日から一ヶ月近く遅れているわけだし、いくら非常事態宣言が解除され徐々に映画館が活況を取り戻し始めたとはいえ、まだまだ元の状態に戻るには時間がかかりそうだ。

 

 また、同じく5月公開のはずだった、スカーレット・ヨハンソン主演の『ブラック・ウィドウ』やリウ・イーフェイ主演の『ムーラン』といったヒロインアクションムービーも、公開延期の憂き目に遭っている。「ヒロインアクション」と聞くと“パブロフの犬”の如く条件反射的に心を奪われてしまうような私にとって、何とも悲しい状況だ( ノД`) しかも『ブラック・ウィドウ』の公開予定日は11月6日、『ムーラン』に至っては未だ公開未定なんだから、如何ともしがたい……

 

 昨年度の“宇宙最強ヒロイン”『キャプテン・マーベル』に端を発し、同キャプテン・マーベルが再度大活躍する(DCコミックにおける『ジャスティスリーグ』ですな(;^_^A)『アベンジャーズ:エンド・ゲーム』、年が替わっても『チャーリーズエンジェル』『ハーレイクインの華麗なる覚醒』と、ヒロイン・アンチヒロイン交えてのヒロインアクション映画がハリウッドから大量に押し寄せてきた。他にもリンダ・ハミルトン姐御がロケットランチャーぶっ放してシュワルツェネッガーをすっかり“喰う”活躍を魅せた『ターミネーター:ニュー・フェイド』や、実質ヒロインのレイ(デイジー・リドリー)の物語ともいえる『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』もある種“ヒロイン映画”といえる内容だった。そこへ本当ならば前述の『ANNA/アナ』『ブラック・ウイドウ』『ムーラン』が今年度公開され、その先に『ワンダーウーマン 1984』が満を持してやってくる……そんな“ヒロインアクション青写真”が、新型コロナ禍の影響でもろくも崩れ去っているのが実情だ。今年度前半には封切られているはずの作品の公開先送りで、『ワンダーウーマン 1984』の年内公開も怪しくなってしまった。

 

 

 本来ならば今一つ盛り上がりに欠けてきたハリウッドヒロインアクションムービーに関して、今年はある種の“エポックメイクング”になるかもしれない可能性を秘めていただけに、この新型コロナ禍が何とも呪わしい。

 

 今はただ指をくわえて公開を待つしかないが、くれぐれも『ANNA/アナ』のように公開の“地域格差”が出ないことを祈るのみだ。