神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『スケバン刑事』的『快傑ズバット』?

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 さて、昨日はまだ観ぬ新作の夢を書いたが、今日は過去の『天使諜報★神宮寺真琴』2作品について振り返ってみたい。

 元々、四半世紀前に頓挫した企画『スケバン刑事広島篇』に端を発して始まった『神宮寺真琴』の第1作『狙われた生徒会長』。これは元ネタからして斎藤由貴版「スケバン刑事」の「愛と憎しみのアーチェリー」(財前直見ゲスト出演の回)をイメージして企画した物語だったので、当然ノリも「スケバン刑事」のつもりだった(その点、「違う!」という指摘を前回上映会アンケートで頂いたが……)。大人の邪な悪徳に翻弄される女子高校生(こうやって書くと何やらいかがわしい映画と誤解されそうだが 笑)という設定や、一応謎解き(犯人捜し)の展開、“女版神恭一郎”とも云えるマネージャー真船桂の登場等々。当初は主人公・真琴に黒のドライビンググローブを着用させたり、何かヨーヨーのような武器でも持たそうと考えたりもした。つまり完全なる「スケバン刑事」の換骨奪胎ともいえる話になる予定だった。

 しかしながら、台本を『スケバン刑事広島篇』から『天使諜報★神宮寺真琴』に書き直す過程で、どうしても「麻宮サキ」独特の言い回しを使うわけには行かず、クライマックスにおける新たな口上が必要となった。そこで参考にしたのがTV時代劇。また、新たな設定として「多羅尾伴内」的な要素も作品世界に採り入れたので、かの片岡千恵蔵御大のまったりとした台詞回しもやってみたくなった。結果、真琴が悪党に対峙するときの場面には、時代がかった、それでいてドスの利いた口上を言わせることになった。

 ところで、ご覧になった方はわかると思うが、この口上は、実は特撮ドラマの最高峰『快傑ズバット』のそれも大いに参考にしている。そこで第2作『市民の敵は場外へ飛ばせ!』では、思い切ってモロ『ズバット』の世界観でドラマをこしらえてみた。

 旧市民球場跡地を巡る利権の暗躍なんて、いかにも「悪の大組織ダッガー」が介入しそうな設定だし(笑)、悪党には凄腕の用心棒がいる、ってもの、いかにも『ズバット』的だったと思う。だから2作目では最初から悪役は悪役として描き、謎解き要素も排した、より“勧善懲悪”度の高い映画に仕上げてみたつもりだ。子供を拉致して土地を奪うという設定は、今思うと『ズバット』第2話「炎の中の渡り鳥」のノリだったかな?

 共に自分の中にある“実写特撮ドラマ”魂を燃え上がらせての企画だったが、果たして今の世に受けるかどうか甚だ不安ではあった。ただこの年齢にてようやく回りに一切気兼ねなく自分の思うままの映画を撮れたのは、何とも爽快だったなぁ(笑)