神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

素敵な“換骨奪胎”!

 前に『空飛ぶ戦艦』の記述で「ゴジラ 東宝特撮未発表資料アーカイヴ(角川書店刊)」に触れたけど、この本は高価ながら、当時の東宝特撮映画に思いを馳せる者にとってはこの上ない、貴重な“資料”だった。

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 朝日ソノラマのファンコレ「ゴジラ」に掲載されていた幻の企画台本『フランケンシュタインゴジラ』は言うに及ばず、『フランケンシュタイン対ガス人間』『透明人間対火焔人間』(福田純監督が予定されていた変身人間シリーズ幻の最新作!)『モスラ対バカン』(確か『ゴジラvsモスラ』公開前夜に聴いたことがあるような……)といった、“幻の企画”がざくざくと掲載されている夢のような本だ(おそらく日英合作映画『ネッシー』以外は全て)。

 とにかく細かい字で緻密に掲載されていて、活字の量では十分費用対効果な本だといえる。自分にとってもバイブルだ!(^^)

 ところで“死んだ子の数を数えて”“水子供養”といっては語弊があるが、こんな往年の“幻の企画”に思いを馳せるのは実に楽しい。中にはピープロの『豹マン』(→『ジャガーマン』→『シルバージャガー』)のように、数多のパイロットフィルムを作成しながら執念実らず未完に終わったものや、前述の『空飛ぶ戦艦』のように「マイティジャック」→『惑星大戦争』と形を変えながら成就したものもある。言い出せば、『ゴケミドロ』→『吸血鬼ゴケミドロ』もそうであり、『ウルトラセブン』だって、元々は原始人7人の特撮コント企画が、タイトルだけ採用されてかの名作SF特撮ドラマになったというものもある(ちなみに旧「ウルトラ・セブン」用に作られた原始人のぬいぐるみは、後に『戦え!マイティジャック』で宇宙怪獣バッキーとして使用されている)。特撮以外にも、当時台本自体が制作現場に間に合っていなかったこともあろうが、日活アクション映画『激流に生きる男』が、最初の主演・石原裕次郎の骨折による降板→代役の赤木圭一郎のゴーカート事故死去による降板、という不吉な連鎖を起こしながらも、再代役に高橋英樹を擁立してまで完成にこぎ着けた、ってのがあったなぁ……

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 そんな“換骨奪胎”な旧企画の再現だが、このブログを御覧になる方々ならばご存知のように、当映画制作団体イチヱンポッポフィルムの“広島発ヒロインアクションムービー”シリーズも、第2作『天使諜報★神宮寺真琴~狙われた生徒会長~』は1987年に撮影は終了したもののまだ未完の8ミリ映画『スケバン刑事広島版~狙われた生徒会長~』の換骨奪胎、第4作『天使諜報★神宮寺真琴~シンデレラの懸賞金~』は1992年に企画した、今思えば『神宮寺真琴』のプロトタイプともいえる8ミリ映画企画『シンデレラの懸賞金』の換骨奪胎だったりする。

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 過去諸事情により企画倒れの憂き目にあった作品が、形を変えつつも実現するのは、自作だろうが多作だろうが、夢と浪漫があって実に嬉しい。そんなわけで、以前も紹介したが、件の“広島発ヒロインアクションムービー”第7弾として、当ブログでも何度も触れてきた、そして一度は断念した企画『学園特捜☆伍代聖羅』が、これまた形を変え、この度堂々完成の運びとなった。

 詳細は次の更新で明らかにするので、乞うご期待!