七夕に生を受けた“特撮の神様”
今日は七夕……といっても、今西日本ではそんな悠長なことを言っていられない事態に陥っている。何でも数十年に一度の豪雨だそうで……実際昨日は帰宅にいつもの3倍以上の時間を費やすぐらいの渋滞で、その間断続なく車に叩きつける雨脚や、水かさを増す河川に、異の重大さを実感したものだった。j実は今現在も、激しい雨が降り続いている………思えば4年前だったか、広島を襲い100名近い犠牲者を出してしまった集中豪雨の時も、自宅の屋根に叩きつける、まるでバケツをひっくり返したような豪雨に驚き、翌日その惨禍を知った記憶がある。あの時の教訓があるので、事前の避難などは今まで以上に行き渡っていると思うが、まずは自分たちを含め、十分に“準備”をしてことの推移を見守りたい。
ところで、こんな時に不謹慎ながら、改めて今日は七夕7月7日。この日は毎年書いているけれど、日本映画界における“特撮の神様”圓谷英二氏の生誕日である。今年で107周年を数える。惜しくも1970年に69歳の天寿を全うしたが、現在圓谷家の会社ではなくなったものの「円谷プロ」は健在で、新たなウルトラシリーズも進行中である。
飛行機に憧れ、花見での喧嘩の仲裁が縁で映画界に進出し、やがて特殊撮影技術を会得して東宝で数多のSF特撮映画に関わり、遂には自分の姓を冠にした「円谷プロ」を設立して新しいテレビの世界に進出するなど、日本の映画・ドラマをいろんな意味で進歩させた手腕は特筆すべきである。現在に至るまで連綿と続く、世界に誇る日本特撮技術の礎を築き、黒澤明とはまた違った形で多くの後輩(弟子)を輩出し、彼らから愛をこめて「オヤジさん」と呼ばれる素敵な映画人生を全うした氏の功績は計り知れない。
そんな空想科学の実体化に寄与した圓谷英二氏が、七夕といういかにも宇宙的且つ幻想的な思いに駈られる日に生誕したなんて、なにやら運命的なものを感じずにはいられない……(;^_^A
CGという斬新な映像技術が生み出される前に早逝し、それ故、日進月歩の撮影技術に背を向けて、彼の弟子たちは、それまでの特殊効果をあたかも“職人芸”のように頑なに踏襲した結果、一時日本特撮界は世界の中で“ガラパゴス化”したきらいはあるが、もし現在でも圓谷英二氏が健在ならば、きっと新しいCGという技術に飛びついたに違いない。かつて『ウルトラQ』の放映が決まっていない段階で、最新鋭技術のオプティカルプリンターに後先考えず飛びついた(そして社に多大なる借金を負担させた)圓谷監督の事だから……(;^_^A
毎年七夕を迎える度に、圓谷英二氏の事に思いを馳せるんだけど、今年は「東宝特撮王国」のおかげで、例年になくしっかりと圓谷特技監督のことを意識できた。その遺伝子を組むクリエイターの更なる活躍を祈念してやまない。
ちなみに圓谷監督もあkの黒澤明監督も、トレードマークはサングラスだ。しかも共に高齢だったにもかかわらず、なかなか様になっている。だったら私も“ハッタリ”をこめて今後撮影現場にはサングラス姿で参上しようかな(;^_^A
※昨日はおかげさまで、アクセス数が久々の3桁、103をいただきました(;^_^A こんな拙ブログに多くのアクセス有り難うございます!