神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

タバコと特撮

 今日は「タバコの日」なんだそうだが…………あくまで個人的な見解だが、煙草は大嫌いだ。自分が吸わないのは当然のこと、煙草の煙が漂っているだけで具合が悪くなってしまう。職場にいても、部屋に入ってきただけでその者が煙草を吸っていたことがわかるくらい敏感だし、今はほとんどないが、食堂などで食後に煙草を吹かす者がいるとそれだけで気が滅入ってしまい、席をチェンジしてもらったこともあった。勿論、成人になって煙草を吸うことは、アルコールと同様、法律にも認められた権利なんで、一概に煙草の禁止なんて訴えるつもりもないが、「吸うんだったら煙もすべて持って帰れよ!」てのが偽らざる心境だ(;^_^A

 

 ところで、最近は分煙化や食事を摂る場での禁煙が一般化されて、咥え煙草で路上を闊歩する輩を見かけることも少なくなった。それに伴ってか、TVドラマや映画で煙草を吸うシーンも、その行為自体にドラマ上の意味がなければ、ほとんど見かけなくなった。しかし、CSなどで昭和辺りの一昔前のドラマ・映画を拝見すると、頻繁に喫煙シーンが登場する。それは子供向けの特撮ドラマでも顕著だった。

 

 

 まあ、“特撮の神様”と呼ばれた圓谷英二氏も、市川崑監督同様かなりのヘビースモーカーだったらしいし(;^_^A

 

 

 さて、その特撮と煙草の関係でまず思い浮かぶのが、『ウルトラセブン』第8話「狙われた街」だ。佐々木守脚本・実相寺昭雄監督による、シリーズ屈指の名作で、同じセットを使って、封印作品の第12話「遊星より愛をこめて」の特撮シーンも撮ったのだろうと推測される、夕日をバックにしたクライマックスの特撮シーンはあまりにも有名だ。その「狙われた街」では、“成人”ならぬ幻覚宇宙人のメトロン“星人”が、赤い結晶体を煙草に仕込んで、それを吸った人間は、結晶体の作用で突然暴れ出す、というのが大まかなストーリーだ。メトロン星人は、それによって人間同士の信頼関係を崩し、自滅させる、というのが「狙い」だったが、その思惑は、モロボシダンことウルトラセブンによって阻止される。まあ、一台の自動販売機を使っての“草の根”作戦で、人類自滅まで何百年かかるかわからないような地球侵略計画だが、寓話としてはなかなか面白い内容だった。

 

 

 しかし、その作戦も、「人類が互いにルールを守り信頼し合って生きている」ことを前提としたもので、それ故、エンディングの浦野光氏によるナレーション「でもご安心下さい、このお話は遠い遠い未来の物語なのです。え、何故ですって、我々人類は今、宇宙人に狙われるほど、お互いを信頼してはいませんから」も冴えていた。その「遠い遠い未来」とはいつを設定したか知れないが、それから半世紀以上が経過した現代においても、未だ人類は互いの信頼関係を構築で生きないまま、煙草の方だけはすっかり衰退し、このドラマに登場した煙草の自販機もアルコールのそれと同様、路上からすっかり姿を消し、僅かに人の眼の行き届く店舗内に設置されているばかりである。同じ星人のケムール人は、2020年に新型コロナウイルズをばらまいた疑惑が絶えないが(;^_^A、メトロン星人の陰謀はまだまだ先のこと(もしかしたら永久に訪れない?)になりそうだ。

 

 今ならスマホ辺りに幻覚電波を発生させる作戦辺りが有効だろうけどね………(;^_^A