刀舟先生の啖呵
水無月を迎え、ここ最近ぐずついた天候が続いているが、まだ広島では梅雨入り宣言はないそうで……もう一回くらい初夏独特のカラッとした天気でもあるのだろうか……？
まあ、今から当分はグズグズジトジトした日々が続きそうで……せめて集中豪雨だけはご勘弁ねがいたいと思う所なんだけど、こんな時に思い出すのは、何といっても“叶刀舟”先生(;^_^A 初期の設定では、クライマックスの立ち回りの後は決まって雨の中、タイトルにもある「破れ傘」を片手に去っていくシーンが印象的だった。
「やかましいやぃ この野郎ォ！」
から始まって、極めつけの
「てめェら人間じゃねぇ！ 叩き斬ってやるッ！」
こ、これですよ！ これに尽きます！ その後の立ち回りが意外に淡泊なだけに、この啖呵を聴くのが、本作の観る者にとって“クライマックス”だった！(;^_^A まさにラストのしとしと降る雨を吹き飛ばすかのような爽快感！ 彼に成敗される悪党共がそれまでさんざ悪事を積み重ね、弱者を苦しめ痛めつけて搾取しするため、その役者が例え後に好々爺を演じることになる大滝秀治であっても、一切感情移入はせず、刀舟先生の同田貫によって一刀両断されるシーンはいつもスカッとさせられたものだ。ここら辺りは、例え「ダーティ」と呼ばれようが不埒な悪党には情け容赦ないハリー・キャラハン刑事と一脈通じる所がありそうだ。彼も同じように悪党に啖呵切るし……(;^_^A
どこか中途半端で煮え切らない「スカッとＪＡＰＡＮ」なんかでお茶を濁す暇があったら、もっとこれくらい胸の空くようなドラマ・映画を、プロは魅せてほしいね！
