神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『くノ一忍法帖蛍火』~ベッキーの瞳に刀舟先生の怒りを見た!~

 この度BSジャパンで放映されることになったドラマ『くノ一忍法帖蛍火』は、自称ヒロインアクションマニアとしては、とても気になっていた番組だった(そして有り難いことに、広島では“見果てぬ夢”だったテレ東番組が、BSのおかげである程度視聴可能になった素晴らしき現状!)。それがたまたま過日、上手い具合に視聴できたわけだが……期待に違わぬヒロイン活劇だったよ(;^_^A

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 物語は、将軍徳川綱吉の命を受けた根来忍者(くノ一)のお蛍(ベッキー)・お美代(黒川芽以)・お玉(樋井明日香)の3人が、旅先で幕府に逆らう(というか、不埒な悪を演じる)輩と戦う、という王道ヒロインアクションで、くノ一ゆえ、適度なお色気とハードなアクションを交えつつ、“予定調和”“勧善懲悪”を貫く、それこそウチの“広島発ヒロインアクションムービー”ファンの方ならばこたえられない展開のドラマに仕上がっている(;^_^A

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 中でも、主人公を演じるベッキーのキャラが際だっている。彼女は「蛍火」なる眼力で男たちの心を操る秘技を操るものの、元来の生真面目さが災いして、その術が今ひとつ有効に働かず、ぞれを克服するためにもっと自分を捨てて色香で相手を誑かせ、と師匠・根来孤雲(木下ほうか!)に諭されるものの、そこまではできないと躊躇する、という設定がある。これは、現実世界で“ゲス不倫”を起こしてメディアから干されたはずのベッキーの素のキャラに対する「アンチテーゼ」とも受け取れるし、逆に彼女の“禊ぎ”のために用意された設定と取ることもできる。もっとも、最終的には「イヤヨイヤヨ」と思いつつ、葛藤の果てにお蛍(ベッキー)が色香で敵を倒す展開にはなるんだけどね(;^_^A

 それよりも、特筆すべきは、生真面目な設定故、悪に対して憎悪を剥きだしにするベッキーの、過剰な演技に尽きる! それこそ顔面を脂ぎらせて、“涙目”になって、大真面目な口上で悪を断罪する姿は、まさに『破れ傘刀舟悪人狩り』に於ける刀舟先生(萬屋錦之介)のクライマックスの啖呵のシーン(「てめえら人間じゃねぇ! 叩っ斬ってやる!」)に匹敵する勢いだ(;^_^A

 くノ一の3人がそれぞれ赤・青・黄のカラフルな忍者衣装で戦う件は、あたかもヒロピンビデオの様ないい加減さだが(;^_^A、そんな荒唐無稽さも、本作の魅力といっていい。また“タキシード仮面”よろしく、彼女らのピンチに都合良く現れる吹矢城助(高橋光臣)の存在もいかにも“王道”。その上、最近のテレビの自主規制ぶりもあって一線は越えないものの、近年稀にみるエロスに拘った(録画したけど娘たちと一緒に観ていいのかな、ってくらいのレベル)描写があるのも異色かな?ヾ(--;)

 何はともあれ、このドラマは注目ですよ! 願うらくは、かつての『女囚セブン』のような腰砕けな展開に陥らないことかね(;^_^A