神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

神渡琴音 “鉄の女” by『女囚セブン』

 『女囚セブン』 絶好調である(;^_^A

 “まやかしの”平成末期に突如登場した、昭和の“東映ピンキーバイオレンス(PV)”の末裔。時代の流れとTVという“規制”もあって、当時の武骨で過激な“PV”には及ぶべくはないものの、「後悔しない」「くじけない」「メソメソしない」、昭和の精神だけはしっかり受け継いで、露骨な政治不信のメッセージと共に、馬鹿馬鹿しいまでに荒唐無稽な物語が展開している。

 我らが神渡琴音(剛力彩芽)の快進撃が止まらない(;^_^A 凄惨なイジメもさらりとかわし、次々と女囚たちをその軍門に下している。先週は、一見人の良さそうな介護殺人の“梅干しババア”にして、実は特命を帯びた、看守さえも支配下に置く黒幕の一人と遂に対決。さすがにいつものように一筋縄ではいかず、一時は窮地に追い込まれた………ように見せかけて、これまたいつものようにあっさりと懐柔してしまった。

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まさにこの“死んだような目”こそ、彼女の魅力だ!(;^_^A

 琴音の魅力は何といっても“死人のような”無表情な視線と、一気に捲し立てる京都弁に尽きる。とにかく、ドラマが始まる前から、ストーリーの裏の裏まで、それこそ結末に至るまで全てお見通し、といっても過言でないくらいの達観ぶり。そして何事にも動じない鉄の意志。十全たる最近のこの手のドラマにありがちな「葛藤」というものが、彼女には全くない。だから彼女に精神的な成長は必要ない。そこが素晴らしい! かの実写『ガッチャマン』において、地球の滅亡が懸かった危急の時でさえ、愛だの恋だのグダグダ抜かしていた“白鳥のジュン”を演じていた頃のことが嘘のように、剛力彩芽の演技はキレキレに冴えている! ひよこが鶏に成長する過程のような、あのショートからロングヘアーに移行する中途半端な髪型もグッドヾ(ーー ) 本作は本当に、彼女の本来あるべき新境地を切り開くと共に、いつまでも彼女の出世作となっていくことに違いない。

 一時は“白鳥のジュン”で実に中途半端な「アクションヒロイン」となってしまった剛力彩芽も、これを機に本格的なジャパニーズアクションヒロインとして、どんどんピンキーバイオレンスの世界に足を踏み入れてほしい。もう君は立派な“こっち側”の女優だ!(;^_^A