神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『テラフォーマーズ』に“仮面ライダー”(初期及び“真”)を見た!?

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 日本を代表する豪華キャストに恵まれ、かの三池監督の手によって描かれたSF超大作ながら、「ちょいとこざかしい映画をよってたかって糾弾する」“自称”良識派のバッシングにさらされてしまった感のある『テラフォーマーズ』。本作品をようやくDVDながら観賞できた(TSUTAYA準新作100円セール・10本借りたら10泊OKセールの恩恵で(;^_^A)。

※ここから先は多少ネタバレもあるので読まれる際はご注意ください。

 観終わった直後の感想としては「まあ面白かった」ってところかな。この「まあ」ってのが曲者で、下手をすると暗に「実はつまらなかった」と思われるきらいがあるが、別にそんな悪意もなく、率直に言って「まあ面白い」作品だrた。

 人口過多の地球から溢れた人口を火星に移住させるべく、火星の酸素供給と温暖化とを目指して苔とゴキブリを送り込んだ、そして500年規模で進められた壮大な「テラフォーミング計画」。その500年後、人類がすむに適した環境となった火星からゴキブリを駆除するべく派遣された、金に困った亡者たちや一癖もあるふた癖もある輩が、現地で500年のウチに強靱な人間並みに進化したゴキブリ“テラフォーマー”と、文字通り生き残りをかけて絶望的なバトルを繰り広げる……ここら辺りは既に上映前から番宣などでいやというくらい喧伝されていたから、今更書くまでのこともない。それよりも、受けた印象は「これって“仮面ライダー”か?」というものだった。

 実は“テラフォーマー”の存在を、このチームを派遣した日本政府は既に知っていて、それでクルーたちに内緒で、いざとなったら昆虫の力を発揮できる、ある手術を施していたんだけど(ここら辺は既にショッカー!)、それによってある薬物を投与すると、彼らは人間体でありながら、毒針、鎌、爪といった昆虫独特の武器と身体能力を発揮する昆虫人間となる。その描写は、あたかも仮面ライダーとショッカーの怪人(というか数の関係では戦闘員?)との死闘を彷彿させる。しかもテラフォーマーが圧倒的に強い上、大地を埋め尽くすぐらい半端ない集団で迫ってくるので、どう考えても勝ち目のなさそうな闘いが繰り広げられ、この部分はとてもカタルシスを与えてくれる展開にない。

 中盤のオチそのものは、『エイリアン」ネタだったし、善人と悪人とが一瞬にして入れ替わる(と観客に思わせる)ストーリーなど、良く言えば“王道”だが、いささかありきたりの展開だったように思えるし、やや冗長なシーンもあった。テラフォーマーたちは時折コミカルな仕草を示すものの、その圧倒的力、残虐性から全く感情移入出来ず、ある種ホラー映画のような所もあった。また小栗旬演じる悪役科学者の過剰な演技もちょっと度が過ぎていて、観ていて愉快な気持ちはなれなかった。

 というものの、全体的には「まあ面白い」映画に仕上がっていたといえる。もう少し人間サイドが強ければ観ていて盛り上がれたかのになあ、って思うと、ちょっと物足りないというか残念な展開だったかな。まあ、原作があるからこのような展開になったんだと思うけど。

 最後は原作通り「Ⅱ」狙いがありありと伺えたが、果たしてその後は(営業サイドの大人の事情もあって)どうなるか……てなわけで、もし「Ⅱ」があったら、やっぱり観てしまうかも知れない。もっともレンタルDVD(それも「TSUTAYA準新作100円セール・10本借りたら10泊OKセール」)だったらだけどねヾ(ーー )