神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『THE MASKED GIRL 女子高生は改造人間』

 以前からす~っと気になっていた、それでもなかなか観られなかった『THE MASKED GIRL 女子高生は改造人間』を、過日ようやく観賞。2008年公開なんで、もう8年前の作品なんだけど……予想通りというか、何ともキュートな作品だったよ(^^)

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 「主人公が悪の組織に拉致され、改造を施されたが、すんでの所で脱走に成功し、組織に反旗を翻す」といった、まさに当団体の“広島発ヒロインアクションムービー”最近作『電光石火☆八城忍』の世界観を地でいくような……っていうか、『仮面ライダー』に代表される特撮ドラマの“王道”ストーリーを、『少女コマンドーIZUMI』よろしく“女子高生”主人公で描いた快作だった。
 
 悪の秘密結社名が“ジョーカー”ということ辺りからして、もろ“ライダー”のパロディー(オマージュ?)なんだが、改造室のシーンや、戦闘員、怪人(改造人間)の容姿に至るまで、至る所に“ライダー世界”を構築しながら、主人公が“男臭い”藤岡弘、とは相対の、清水由紀演じる運動音痴の女子高生、っていうミスマッチの妙が、実に見るものをくすぐってくれる(;^_^A 「改造人...間」とはいっても、生々しい改造シーンもなく、主人公が勘違いから拉致されて、“何となく”改造されたという見事なとぼけっぷりが、実に人を食っている。ここらあたりは、同じく、防衛隊のおじさん連中に説得されて、“何となく”人間兵器への改造を志願してしまう『最終兵器彼女』の主人公に一脈通じる所があるが、ラストに向かっての悲壮感がないだけ、『~女子高生は改造人間』の方が、観ていて安心する。
 
 もっとも、ストーリー展開には不満もある。悪の秘密結社という、シリーズ化を意識したような組織が登場するのに、僅か40分の尺の中で作品は終了。ならば昔のクンフー映画よろしく、敵の改造人間を倒した時点ですっとエンディングを迎えればいいのに、わざわざ怪人の断末魔にこれからの戦いを暗示させたりしてしまうものだから、そのことに言及しないままのエンディングには正直戸惑ってしまったよ。また、主人公たちの恩師である体育教師が、なぜこの抗争に絡んでくるのか、ラストで説明がされるものの、このタイミングでこのことを教えられても、続編が創られない限り、“不完全燃焼”感はいやでも募ってしまう展開だった。40分というこの作品の尺を考えたら、もった単純な敵で、きちんと壊滅させてほしかったな。ウチの『電光石火☆八城忍』では同じ展開ながら、52分の尺で、敵の団体をきちんと壊滅させてるものヾ(ーー )

 でも、何だが観ていて嬉しい気持ちにさせられた。付録のメイキング映像を見て、その思いは更に募ったね(^^) 作り手の思い入れは十分伝わったもの(^^)

 ストーリー展開・尺のことなどを鑑みて、何だか自分にも手が届きそうな作品だったんだけど、それだけに、映像の美しさ(質感など)の自分たちとの違いが強く感じられた。同じような物語を同じようなキャスティングで例え撮ったとしても、こんな映像(質感)は撮れないだろうな、と思うと、我が技量のなさを恥じるばかりである。
でももっと研鑽を重ねて、撮影の技量に磨きをかければ、これらの“王道”作品に近づけるのではないか、なんて思うと、また新たな企画が脳裏に浮かんできたりするのであった……(;^_^A