神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

“チャンピオンまつり”世代の心意気!

 今年、期待の新作ゴジラ映画『シン・ゴジラ』は、勿論1本立てのロードショー公開された。俗に“平成ゴジラシリーズ”と呼ばれる84年版(あれ、これってまだ昭和じゃん?!)以降の『~Finalwars』に至るまでも、途中『とっとこハム太郎』なんてのが併映されたりしたが、ほぼ“ロードショー”だった。しかしながら、54年の初代『ゴジラ』から68年の『怪獣総進撃』までは当時の邦画界の風潮からか、全て2本立て興行がなされていたようだ。併映作品を以下に記す。

ゴジラ』(1954年)→『仇討珍剣法』(花菱アチャコ主演)
ゴジラの逆襲』(1956年)→『弥次喜多漫才道中 化け姫騒動の巻』(夢路いとし・喜味こいし主演)
キングコング対ゴジラ』(1962年)→『私と私』(ザ・ピーナッツ主演)
モスラ対ゴジラ』(1964年)→『蟻地獄作戦』(仲代達矢主演)
『三大怪獣地球最大の決戦』(1964年)→『花のお江戸の無責任』(クレージーキャッツ主演)
怪獣大戦争』(1965年)『エレキの若大将』(加山雄三主演)
ゴジラエビラモスラ南海の大決闘』(1966年)→『これが青春だ!』(夏木陽介主演)
怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(1967年)『君に幸福を センチメンタル・ボーイ』(舟木一夫主演)
怪獣総進撃』(1968年)→『海底軍艦』(再映)

 ところで、ここからが本題なんだけど、その次の『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』(1969年)から、東宝はそれまでの路線を変更して、「東映まんがまつり」の向こうを張った、「東宝チャンピオンまつり」なる上映形態で、新作ゴジラ映画は75年の『メカゴジラの逆襲』まで続くのである。その形態とは、新作ゴジラ映画(場合によっては過去の東宝特撮映画の短縮版リバイバル)にオリジナルの非特撮な実写映画(『ハロー!フィンガー5』・『アグネスからの贈り物』)や、オリジナルアニメ映画(『パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻』)、そして円谷特撮ドラマやテレビアニメを交えて上映するごった煮上映なのだが、正直『ゴジラ映画』が目的で来て身としては、そんな過剰なるサービスは鬱陶しいばかりで、入れ替え制にのなかった当時では、『ゴジラ』映画のラスト近くに入場することもあり、「ありゃりゃ、次の上映までどれだけ待つんだ」ってうんざりすることもしばしばだった。だって特撮ドラマやアニメは既にTVで観たものばかりだったし、「アイドル映画」には全然興味がなかったもの………強いて言えば『パンダコパンダ』だけは唯一観て面白かったかな……(;^_^A

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 しかしながら、この上映って、実は“大人なり”に考えた「子供向けのジャンル上映」だったんだよ、って今更ながら思う。そしてこの“ジャンル上映”形態は、図らずも当時、この手の上映にうんざりしていたはずの、そして今なおインディーズムービー界で拘りの制作・上映を行っている世代の魂にしっかり息づいているのではなかろうか。

 そう考えると、この度開催する「広島発ヒロインアクションまつり2016」って、上映団体IPFの新作ヒロインアクションムービー『学園特捜☆伍代聖羅~戦士の休息~』の封切を目的としながら、同団体の旧作に、東京から招聘した広島初公開作品を絡めて一挙公開する、っていう、まさに「東宝チャンピオンまつり」形態を踏襲したイベントといえる(ちゃんと「まつり」って平仮名にしてるし(;^_^A)

 只違うのは、あの鬱陶しかったラインアップとは異なり、とにかく全編楽しめるってこと。新作や招聘作品は言うに及ばず、“広島発ヒロインアクションムービー”処女作でありながら地元での上映機会が長らくなく、“幻の作品”と化していた『令嬢探偵★モロボシアイ~広島より愛をこめて~』や、広島カープが25年ぶりにリーグ優勝を果たした今年だからこそ、その25年前の舞台となった今は亡き旧市民球場の勇姿を作品世界で存分に観てほしい『天使諜報★神宮寺真琴~市民の敵は場外へ飛ばせ!~』、そして昨年の「広島発ヒロインアクションの夕べⅣ」で予告編&序章を初公開し、いよいよその地横川シネマ!に凱旋する『電光石火☆八城忍』と、それぞれ意味も意義もある作品が顔を並べる。

 特定の世代にとっては懐かしい「チャンピオンまつり」の匂いを醸し出しながら、それでいてどの作品も“ゴラク”に特化した楽しいスカッとする作品ばかり。是非皆さんに会場に足を運んでいただきたいものである……ていうか、何とぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

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「広島発ヒロインアクションまつり 2016」

■日時  2016年11月27日(日) 第1部13:00~(開場12:30) 第2部15:30~(開場15:15)
■会場  横川シネマ!!(広島市西区横川町3-1)
■入場料 \1.200 (前売\1,000)
       ※第1部・第2部共通入場券 ※イベント開催中は半券提示で再入場可
       ※前売りチケット予約メールアドレス 
ichienpoppo@gmail.com
■上映作品
 第一部
   『令嬢探偵★モロボシアイ〜広島より愛をこめて〜 」27分
   『天使諜報★神宮寺真琴〜市民の敵は場外へ飛ばせ!〜」27分
   『電光石火☆八城忍」52分
 第二部
   『ベビーフェイス』12分(東京シネマペロ作品)
    『一文字沙也加』15分(東京シネマペロ作品)
    『アイドルスナイパー2ダークリベンジ』56分(東京シネマペロ作品)
    『学園特捜☆伍代聖羅~戦士の休息~』24分
※終了は18:00頃