『刑事物語 潮騒の詩』
今日はCSで『刑事物語 潮騒の詩』を放映していた。何を隠そう、かの“東宝シンデレラ”沢口靖子のデビュー作である。実はこの映画、封切り当時劇場で観賞している。しかし何故本作を観に行ったのか、今思うと全く不明であり、同時上映だったはずの『夏服のイブ』(松田聖子主演)も殆ど観た記憶がない(もしかしたら『刑事物語』だけを観賞したのかも……)。
そんなわけで、「観た」という記憶以外、本作の印象は殆ど皆無で、唯一、刑事役の武田鉄矢と手錠で繋がれた夏木陽介が、島を離れていく船のデッキから、見送る娘の沢口靖子に手を振る際、一緒に繋がれた武田鉄矢の手が降られてしまうシーンが、かすかに記憶に残っているのみだった。
件の沢口靖子嬢は、その後1984年版の『ゴジラ』に主演(ある意味、武田鉄矢と再競演)し、“問題の”挿入歌「さよならの恋人(ゴジラ)」を熱唱(実はシングル持ってた)。当時は「『鉄矢』『ゴジラ』と2本続けて“怪獣”と競演かよ」と揶揄したものだった。そういえば、昨日のブログ記事の“怪獣使いの少女”ではないが、エミー・カノー嬢に遡ること2年前に、もしかしたら遺伝子レベルで融合したビオランテの“操縦者”たり得たかも知れない白神英理加を演じたのも彼女だった(『ビオランテ靖子!』http://blogs.yahoo.co.jp/jinguji_ipf_s1986/26421998.html)。
当時はお世辞にも演技が上手いとはいえず、特にあの壊れかかった声はあまりいただけなかった。ただ前述のように、彼女の出演する映画は(個人的に)実に興味関心を惹くものばかりだったので、意外と劇場で彼女の姿を見かけることが多かった。