神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「怪獣使いの少女」逝く……

 中川安奈の訃報を知った……
 
 以前、当ブログで「怪獣使いの少女」のタイトルで彼女を話題にしたことがあった(http://blogs.yahoo.co.jp/jinguji_ipf_s1986/4901444.html)が、やはり中川安奈嬢といえば、『ゴジラvsキングギドラ』における未来人エミー・カノー役が一番印象に残っている。本作で彼女は、メカキングギドラの操縦者(怪獣使い)として、人類を日本をゴジラ(及び他の未来人)から守る“リアルセルフディフェンスフォース”を演じてくれた。当初はそのクールビューテイーな表情のまま、非情な未来人の一員を演じていたものの、次第に現実を知り、また日本人男性とのほのかな愛情も相まって、熱血漢の女戦士に変貌していく、その過程が実に魅力的だった。
 
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 『モスラ』における小美人(ざ・ピーナッツ 他)、『メカゴジラの逆襲』におけるサイボーグ少女・真船桂(藍とも子)が、共に“観念的”な怪獣操縦だったのに対し、このエミー・カノー(中川安奈)は、東宝怪獣特撮史上初めての、本当の意味での“怪獣使いの少女”の称号を与えられる登場人物・女優であった。機龍(メカゴジラ)を操縦する家城茜(釈由美子)の設定も、本作が与えた影響は大きかっただろう。
 
 ちなみに中川安奈の父親は、円谷プロ制作の『ウルトラQ』で数多の名作を世に送り出した中川晴之助監督。中川監督が演出した『鳥を見た』『育てよ!カメ』『カネゴンの繭』は、いずれも子供を主人公にした寓話として素晴らしいものばかり。特に『鳥を見た』は個人的には『ウルトラQ』の中でも一番好きなエピソードで、今から31年間、初めて我が家にVTRが入ったとき、真っ先に買ったソフトが、この回の収録された『ウルトラQ』だったことを今でも覚えている。
 
 “怪獣作り”の父を持つ“怪獣使い”の中川安奈嬢。そのあまりにも早すぎる逝去に、悲しみは尽きない。
 
 合掌………
 
 
女優の中川安奈さんが死去 49歳 映画『敦煌』でデビュー
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141018-00000012-flix-ent

 女優の中川安奈さんが17日に都内の病院で亡くなったことがわかった。49歳だった。
 
 関係者によると、中川さんは自宅療養をしながら子宮体がんと闘ってきたが、17日午前8時40分に都内の病院で死去。お通夜や告別式は近親者のみで行い、後日あらためてお別れの会を開く予定だという。
 
 中川さんは、西田敏行佐藤浩市が共演した映画『敦煌』(1988)でデビューし、その年の日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。ゴジラVSキングギドラ』(1991)ではヒロインを演じた。
 
 今月7日に始まった阿部寛藤原竜也ら出演の舞台「ジュリアス・シーザー」にも当初、出演予定だったが、体調不良を理由に降板していた。