神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

故郷は広島

 東映Vシネマ25周年記念企画として、CS(クライマックスシリーズじゃないよ)で放映されることが決定した『女バトルコップ』は、『ロボコップ』の女性版、というよりは“東映メタルヒーローシリーズ”の系譜をより強く受け継いでいるように思える。そんな“メタルヒーロー”の中で一番気に入ってみていたのが、『超人機メタルダー』だった。
 
 従来の“宇宙”“近未来”といったテイストとは異なり、メタルダーの出自が「旧日本軍が極秘裏に製作した軍用ロボット→超人機)という設定からして素晴らしかったし(外形が同テーマの『ミカドロイド』にならなかったのは幸いだった)、設定もハードで、且つ敵側のキャラも実に魅力的だった。また、主人公の乗る愛車が当時のマツダファミリアってのも良かったね
 
 そんな中で、とりわけ惹かれたのは『超人機メタルダー」の楽曲だった。あまりの素晴らしさに、当時販売されていた「交響組曲 超人機メタルダー』のLPレコード(時代ですな)を購入して、何度も何度も何度も何度も聞いたものだった。一言で表現するならば、重厚にして軽快。映像が伴わなくても十分鑑賞に値する名曲集だった。
 
イメージ 1
 
 ところで、CSをクライマックスシリーズと思ってしまうくらい、現在プロ野球ペナントレースは大詰めを迎えている。そんな中で後半大失速したものの、ここ十数年を考えると奇跡のような快進撃を繰り広げた広島東洋カープ。その球団歌と言えば、もはや“広島県民の愛唱歌”といっても過言のない「それ行けカープ」が有名だが、それ以外でも、「燃える赤ヘル僕らのカープ」って歌があって、個人的にはそっちの方が好きだった。歌詞の後半に「大洋ホエールズ」に言及した箇所があり、フルコーラスは今の時勢には合わないかも知れないが、今でも試合中、相手チームの投手交代時に流れている曲である。前述の「それ行けカープ」とは異なり、ここ最近製品化もされていなかったが、過去の球団選手別応援歌集の中にそれを見つけて、その一曲のためだけにLPを通販で購入した。今ではオリジナルではないものの、ネット上では視聴が可能らしいが……
 
 さて「交響組曲超人機メタルダー」と「燃える赤ヘル僕らのカープ」の共通点を探っていくと、共に作曲が横山靑児氏の手によるものだということを後に知った。なるほど、同じ作曲家だから私も同じように両曲(集)を愛したということだったのか!
 
 この楽曲は勿論、「宇宙海賊キャプテンハーロック」や「聖闘士星矢」の劇半を手がけたことが特に有名な横山靑児氏だが、実は氏の出身は広島県。今はその広島県北部の故郷で暮らしているのだそうである。「燃える赤ヘル~」も同郷という縁から作曲されたのだそうだ。
 
 思えば、先頃取材した冬木透氏も広島の高校大学出身。出自は満州ながら今はその面影もなく、「故郷」のいう言葉に抵抗を感じていた氏が、この度の広島での「ふるさとコンサート」を通じて、「自分にはこの広島こそが故郷」との思いを持っていただいたそうだ。円谷プロの数多の作品群の中でも、冬木透氏の楽曲に惹かれ、「ウルトラセブン」はおろか、氏の作品ではマイナーの部類にはいるかも知れない「ウルトラマン80」のLPレコードまで購入するに至った位、横山靑児氏と同様、冬木氏の楽曲に傾倒した理由のひとつに、この「広島」が絡んでいたとは……その関係性は微妙ながら、広島人として大いに歓迎するところである。
 
 まさに“故郷は広島”と言いたい!