神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「スーパーヒロイン画報」の時代

 ちょっと思い立って、部屋を掃除したところ、本棚の片隅(それも上に載せた別の本に隠れた場所)から「スーパーヒロイン画報~特撮美少女ヒロイン三十年の歩み~」なる本が出てきた。読んだ記憶もなく……否、購入した記憶もなく、殆ど“無傷”に近い状況で“保管”されていた。
 
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 「三十年」といっても、帯を見る限り「1967~1997年」の30年間を指す“20世紀”の本。中に「スーパーヒロイン登場作品“ビデオ・レーザーディスク”リスト」ってのは時代を感じさせて面白かったが、“当時の”古今東西の国産ヒロインを、時代軸でテレビ・映画・Vシネマひっくるめて“ない交ぜ”に網羅した内容は、スチールの豊富さも相まって、資料としても優れた編集になっていた。
 
 “特撮ヒロイン”なんで、志穂美悦ちゃんビジンダー・「ジャッカー電撃隊」の小野夏子)はまだしも、池玲子杉本美樹といった“東映ズベ公系”アクションヒロインあたりは完全にスルーされていたよ(まあ購買層を考えたら妥当な線かな)、特撮以外にも、「レッドビッキーズ」二部作や「ハレンチ学園」、『野球狂の唄』(木之内みどり版)、果てはアメコミヒロインや何故かボンドガールまで掲載されていた。また『地球防衛少女イコちゃん』や『マイティレディ』『女バトルコップ』まで扱われていることには、編集者の“芸の細かさ”が感じられたね
 
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 何とかの悪名高き円谷深夜ドラマ『ムーンスパイラル』が“締め”にきているのはご愛敬だが、「季刊宇宙船」あたりの影響下にあった90年代の“特撮ヒロイン小ブーム”の波の中で、狂い咲いた数多の“ヒロイン本”の中でも、あたかも“辞書”のような役割を果たせる一冊となるべき本であったと、今更ながら感じたね。
 
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 それにしても、「仮面の忍者赤影」の陽炎(時美沙)を祖となすこの本に擬えるならば、もうすぐ国産特撮ヒロインの歴史は半世紀(2017年で)を迎えることになろう………