“0”代目 麻宮サキ
ドラマ「スケバン刑事」の初代(1代目)麻宮サキはご存じ斉藤由貴だ。当初清純派アイドル路線ど真ん中で売り出し中だった彼女の主演ドラマが、「スケバン刑事」というどこをどう切っても“ズベ公ドラマ”としか感じられない番組と知った時には、かの薬師丸ひろ子が映画『セーラー服と機関銃』の主演に決まった時以上に違和感を感じたものだ。

しかしドラマが始まってしまうと、件の斉藤由貴嬢はしっかり物語世界に浸ってダークな雰囲気の演技を見せてくれた。あのたどたどしい台詞回しさえ、ストーリーにある種の重みを醸し出してくれたもの。最初はとってつけたようなイメージだったが、結果的には彼女のそんなキャラクターが、「スケバン刑事」をシリーズ化させる原動力になったことは紛れもない事実だ。

確かに彼女の方が体格もしっかりしていて、“スベ公”演技も似合っていたような気がする。生憎、同時期にある映画の主人公にも抜擢され、スケジュールの都合から麻宮サキ役を降板し、結局斉藤由貴に落ち着いた、というのが真相らしい。道理で斉藤由貴に当初“とってつけた”感があったわけだ(笑)
それにしても、もし“IF”が許されるならば、宇沙美ゆかり版「スケバン刑事”を観てみたかった思いもあるが、その場合、果たしてこのドラマがここまでエンターティナーになっていたかは疑問である。意外とこじんまりとしたマニアックなドラマで終わっていたかも知れない。そう考えると、やはり初代麻宮サキは斉藤由貴でなければならなかたといえる。
何とも“ヒロインアクション”ブログにふさわしい展開になってきたではないか!(笑)