“広島発のサイボーグ”綾瀬はるか
今日、CSで『僕の彼女はサイボーグ』を放映していた。綾瀬はるかが未来から来たサイボーグを演じているある種“ヒロインアクションムービー”の範疇に入る作品だが、だからといって“勧善懲悪”のストーリーとはいえず(冒頭言い寄ってきたチンピラたちを完膚無きまでに瞬殺するシーンはあるが……)、さすがに今まで私の食指が動く映画ではなかった。DVDは持っているものの未だ完全に見終えたことはなく、今回の放映も諸般の事情から一部を見るのみだった。
ただ、今まで一部ながら観てきた限り、主演のサイボーグを務める綾瀬はるかの“なりきり”ぶりには感心している。その表情といい、動きといい、しっかり“ロボット”しているのがいい。いい意味で実に“無機質的”だ。彼女をキャスティングしたスタッフのセンスの良さには脱帽する(笑)
彼女は本作以外にも『○○○のお市』のリメークともいうべき『ICHI』でも盲目の居合い抜きの達人、つまり“スーパーヒロイン”を演じていて、「実は“こっち側の女優かな」と思わせるだけの見事なフィルモグラフィーを誇っている。
彼女の魅力は何といっても、何処までが地の姿かわからないほどの、徹底した演技ぶりに尽きる。それがバラエティなどに於いては“天然ボケ”と片付けられるのであろうが、実はその根底には役者としての“プロ根性”が若年ながら芽生えているのではないか、と思ったりする。決して本来の自分は出さず、どんなときでも“演技”する姿。それは昨今の“お馬鹿キャラ”タレントとは、同じようで実はしっかり一線を画しているのだと思う。