神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「悪趣味邦画劇場」!

 私は活字が好きだ。それが小説であれ評論であれ、週刊誌であれ新聞であれ、ネット記事・ブログであれ、果ては広告の文面であれ、とにかく活字が読みたい人間だ。それこそ、暇な時、食事をするとき、そして下手をすればトイレで用を足すときさえ、出来れば活字が読みたい衝動に駆られる。もはや「好き」を通り越して「活字(文字)中毒」といっていいヾ(- -;)

 

 そういう意味では、「ミステリーゾーン」第8話「廃墟」に登場する、核戦争に巻き込まれた無類の活字好きの主人公には大いに共感したわけだが、そんな訳で、実はどんなに夜更かししようと、寝る前に本(活字)を読まずにはいられなかったりする。そんな自分にとって、最近の“ナイトキャップ替わり”は、「悪趣味邦画劇場」である(;^_^A

 

 

 

 活字好きと言いながら、1995年に洋泉社の「悪趣味洋画劇場」に出会って以来、数年前に映画監督やプロデューサーの本を求めるようになる前は、専ら「映画秘宝」のムックばかりを買いあさっていた。その間凡そ10数年、本棚には「特撮秘宝」シリーズをはじめ、洋泉社の本ばかりが並んでいた。そんな「映画秘宝」マニアであり続けた時代、かなり早い時期に手に入れたのが、「悪趣味邦画劇場」である。もともと邦画好きの私にとっては、気分的には“満を持して”登場したムック本で、それ故すぐに読破するのがもったいないような感慨と、割と小さい活字でページごとにかなりの分量・情報量があったこともあって、なかなか手を付けずに大事にしていた本だった。前述の「悪趣味洋画劇場」等は、おそらく今まで50回以上は読み返しているし、その他の「エドウッドとサイテー映画の世界」「ブルースリーと1010匹ドラゴン大行進」「底抜け超大作」「あなたの知らない怪獣マル秘大百科」「日常洋画劇場」「映画懐かし地獄70's」「アイドル映画30年史」「切り株映画の世界」「グラインドハウス映画入門」「アクションヒーロー決定版」「世界怪獣入門」「江戸川乱歩映像読本」「怖い映画」「戦うヒロイン大図鑑」「ソドムの映画市」「ボンクラ映画魂」辺りは、件の“ナイトキャップ”として、何度読んだか数が知れないくらいなのにだ。しかしながら、最近になって思うところあって、件の「悪趣味邦画劇場」を“ナイトキャップ”代わりに読むようになった。そして今さらながらハマっている(;^_^A

 

 

 かれこれ27年前に発刊されたムック本。もしかしたら当ブログをご覧になる方々の中には、まだ生まれる前の時代かもしれない。当時は徐々に往年の邦画がレンタル(そしてセル)ビデオとして観賞出来る環境が整いつつあった時期だった(当時通い慣れたるレンタルショップで同本に紹介されていた『不良番長』シリーズを借りたりしたものだった(;^_^A)が、今と比べるとまだまだの感があり、そんな中、当時は観賞が不可能に近い往年のB級邦画の解説がなされていたのは、今思うと何とも感慨深い。まさか当時はDVDで『ドカベン』『怪鳥恐竜の伝説』、『不良番長』シリーズ全作、『徳川女刑罰絵巻牛裂きの刑』『やくざ刑罰史私刑』『忘八武士道』『憲兵とバラバラ死美人』『花嫁吸血魔』が観賞できたり、CSで「日本映画専門チャンネル」「チャンネルNECO」「ファミリー劇場」「衛星劇場」「時代劇専門チャンネル」そして我が憧れの「東映チャンネル」が登場し、『風来坊探偵赤い谷の惨劇』さえ放映されるなんて思いもよらなかったわけで、そう思うと、発刊後四半世紀を経て、今このB級邦画応援ムックを読む返すというのは、えも言わぬ味わいを感じる(;^_^A

 

 一時は洋泉社が宝島社に吸収合併され、連綿と続いた「映画秘宝」の歴史が強引に消し去られようとしたが、雑誌「映画秘宝」の復活と共に、ムック本も再開の兆しがある。とはいうものの、今はこの「悪趣味邦画劇場」を改めて読んで堪能し、我が映画制作の糧にしたいと思う(;^_^A