神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

秘蔵の写真、秘蔵の制服

 最近見つかったこの写真。雰囲気から察するに「もしかしたら戦前のもの?」って思わせる意味深なスチール(写真)だ……

 

 

 なんて書いたけど(;^_^A、これは1996年に制作した8ミリ映画『新人代謝』の未使用スチール。本作のヒロイン、若松真由美の生前の写真として登場する予定だった。しかし経年劣化も含めてのややぼやけた写真の質感といい、いかにも昔の写真館で撮ったような白背景といい、彼女の昔風(に見える)ヘアースタイルといい、最近部屋の段ボールを片付けていた際に見つけた時は、「これなら戦前の写真として使えるかも」なんて思ってしまったね(;^_^A(ちなみにここに掲載する際、後付けでややセピア調の色調整は施している)

 

 こちらが同日同じ場所で撮ったオフショット。こちらで見ると、いかにも現代の女の子だ(;^_^A

 

 ちなみに、このブログで何度も紹介しているけれど、この制服は1991年制作の『シューリンクス』から、2019年制作の『THE 争奪戦っ!』まで、連綿と使用し続けてきたセーラー服(冬服)である。ある時は被爆死した少女の亡霊として、ある時は主人公の高校背時代の回想として、またある時はヒロインの“七変化”の一キャラクターとして、さらにはヒロインの戦闘服として、そしてある時は現役高校生として登場する女優の身を包んできた。企画で終わった者も含めて、いったいどれだけの女性がこの制服に袖を通してきたことだろう? 勿論古着故、元々の所有者(入手時期を考えたら、おそらく「知命」は優に過ぎていらっしゃると思うが)もいるわけだし………

 

 左から和泉笙子(『シューリンクス』)、桐原真琴(『思い出はあしたから』)、若松真由美(『新人代謝』)、河合智美(『むてっぽう。』)の、非ヒロインアクション系キャラクター。

 

 左から神宮寺真琴、葛城アキ、八城忍の歴代“広島発アクションヒロイン”。右端は『THE 争奪戦っ!』でブラック劇団に翻弄される女子高生・南部京子。

 

 それにしても、かつて中高生の制服は男子が詰襟、女子がセーラー服と相場が決まっていたから、人のお下がりを着るケースも多くあったろうし、それ故一着の制服が何人もの人の袖に通されることもあっただろう。ただ、この制服のように、映画の小道具(衣装)として歴代スクリーンに映されるなんて“経験”は稀有な例だろう。衣装として購入したわけではなく、現役の制服として本来の使用目的で使われ続けたものがこうやって何度も映画に登場するなんてことは……

 

 もっとも、その殆どが本来の持ち主の“3年間の付き合い”を終えると、長くタンスの中に仕舞われるか、早々に処分されることを考えると、このような形で、少なくとも30年以上、忘れられることなく手を変え品を変えスクリーンに登場するってのは、もしかしたら幸せなことかもしれない(;^_^A

 

 

 この夏に撮った『YOSHIKOを探せ!』、真夏のロケ故、ついに夏服のセーラー服を、映画撮影用に購入してしまい、今後この制服の“去就”が気になるとことではあるが、今回の冒頭のスチールのように、設定で過去と現在をつなげる貴重なアイテムであることには変わりがないので、今後もそれにふさわしい企画さえあれば、また登場することも多かろう。とにかく古いもの故大事にしていかないと………