神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

セーラー服の変遷と『シューリンクス』と

 私が制作する映画で、何度も重要な役割を持って登場するのが“セーラー服”である(;^_^A

 

 こんなことを書くと、何かと誤解を受けるかもしれないが、このセーラー服という衣装は実に都合がいいアイテムで、近年は『スケバン刑事』以降提唱された「セーラー服は学園の戦闘服だ」の例に倣って、“広島発ヒロインアクションムービー”のカテゴリーで、主にクライマックスの戦闘時にヒロインに着用させている(『特命探偵☆葛城アキ』『電光石火☆八城忍』他)が、それ以前は、主にヒロインの回想シーンや時空を超えたヒロインの衣装として作品に登場させていた。そして各作品に登場するセーラー服は、皆同じもの。要は拙作に登場するセーラー服は入手後既に四半世紀以上が経過している“年代物”といえる(よってどこの高校のものか、いまだ確認できず(;^_^A)

 

 この拙作を彩るセーラー服(冬服)が登場した作品をざっと挙げても、『シューリンクス』を筆頭に、『思い出はあしたから』『新人代謝』(共に1996年公開)、『むてっぽう。』(1998年公開)、『天使諜報★神宮寺真琴~市民の敵は場外へ飛ばせ!~』『特命探偵☆葛城アキ~郷土の怒りをぶちまけろ!~』『電光石火☆八城忍』『THE 争奪戦っ!』と、数多のフィルモグラフィーを飾ってくれている(;^_^A

 

 そのうち、上記の『思い出はあしたから』『新人代謝』『むてっぽう。』といった、わりとファンタジー系に近い作品では、主人公の過去の姿として着衣してもらった。ここでもセーラー服の特性である“時間を超えた過去性”が生かされていたと思う。でもせいぜい映画におけるリアル世界の数年前のシーン設定として登場している。

 

『思い出はあしたから』の桐原真琴(土池雪子)

 

『新人代謝』の若松真由美(尾勢典子)

 

『むてっぽう。』の河合智美(黒瀬安代)

 

 その点、このセーラー服の映画デビュー作といえる『シューリンクス』では、すばり“過去”そのものの象徴として登場している。最近テレビで観た『明子のピアノ』で主人公・河本明子役を演じた芳根京子が着用していたセーラー服は、戦時中ということを考えたら、あまりにも洗練されすぎているきらいがあって、『シューリンクス』を撮った当時、今風のセーラー服では時代感を出せないと、敢えてセーラー襟を白い布で覆ったことを思い出したりした。そうやって創意工夫しながら撮った拙作『シューリンクス』が、今日23年ぶりに公開される。近郊の方には是非ご覧いただきたいと共に、そんなセーラー服の描き方についても注目していただけたら幸いです(;^_^A

 

『シューリンクス』の和泉笙子(安村めぐみ)

 

 ご来場のほど、何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m

 

ひろしま映像ショーケース2020〜広島発!インディーズムービー〜」

日時   2020年8月29日(土)14:00〜18:30
場所   広島市映像文化ライブラリー
入場無料 (84席)
上映作品 

「かわひらこ」(67分)
「シューリンクス」(50分)

 女子大生の聖子は、ただ今フルートの修行中。そんなある日、彼女は夢に出てきた制服姿の不思議な少女・笙子と現実に出会ってしまう。フルートにやたら詳しく、屈託のない笑顔の中に、どこか翳を感じる、そんな笙子の指導によって、聖子は徐々にフルートの腕を上げていくのだが………
 アジア競技大会前夜の1991年広島を舞台に、1本のフルートを巡って2人の“ショウコ”が織りなす、時空を超えたファンタジー。四半世紀以上前の懐かしい広島の風景が垣間見られる作品。今回も往年の8ミリフィルムテレシネ公開。

「おはぎ」(54分)
「Lost of the memorial nuked Tile」(40分)

 

※10:30~14:00までは学生作品を上映

 

※詳細はこちらから

http://www.cf.city.hiroshima.jp/eizou/calendarNext.html?id=showcase