神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『尼さんは殺し屋(KILLER NUNS)』!!!!!

 先日観賞した『カムバックトゥハリウッド』のアヴァンタイトルで、思いがけない映像を目にして度肝を抜かれた。それは『尼さんは殺し屋(KILLER NUNS)』の(フェイク)予告編だ!

 

ご丁寧にポスターデザインまである!!(;^_^A

 

 

 この『尼さんは殺し屋』とは、『カムバックトゥハリウッド』の冒頭に“話題”として登場する(よって出てくるのはポスターのみ)、プロデューサーのマックスが制作したエクスプロイテーションムービーだ。「尼僧が殺し屋集団となる」という不道徳性に怒りを覚えた、宗教団体の劇場前デモによって、本作上映は閑古鳥が鳴く事態に陥り、それによってマフィアのボス・レジーに出資してもらった35万ドルの回収が困難になったことが、物語の発端になっている。

 

 そんなわけで、この作品は物語世界とはその後一切関わり合いを持たなくなってしまうんだけれど、あまりにも煽情的なタイトルなんで(まるで多岐川裕美デビュー作の東映プログラムピクチャー『聖獣学園』を彷彿させる)、ずっと頭の片隅に残っていた。それが律儀にも、映画のアヴァンタイトルに予告編として登場したのである。それも字幕やイラストだけでなく、きちんと役者を立てて撮影し、銃撃シーンやカーチェイス(しかもパトカーは大破する!)、そして残酷ゴアシーン(それもB級らしく実に安っぽい)まで、きちんと描かれていた。

 

 

 どうも主人公の殺し屋集団は設定上も修道女らしく、今回掲載したYouTube映像では分かりづらいが、劇場の字幕版では、皆殺しにした悪党からせしめた札束を抱え、「恵まれない人に寄付できる」云々と“義賊”ぶりを発揮していることがうかがえる。ラストのゴアシーンも、字幕によって男が少女に麻薬を売った罰として首を刎ねられることがわかる。それにしても、その転がる生首のカットで予告編終了とは、なんてクールなんだ(;^_^A

 

 

 

 

 

 

 出で立ちも、頭部こそシスターベール(修道女の被り物)をつけてはいるが、黒のランジェリーにガーターベルト・ストッキング、そしてロングブーツと、ほぼ裸体のような姿に僅かながら身につけたコスチュームはすべて黒に統一されている。その姿でマシンガンをぶっ放し、時として手裏剣まで投げつけるんだから、何が何だかわからない。それでも、そのアヴァンギャルドなコスチュームのシスターが銃を構えて並ぶ姿は、究極のヒロインアクションムービーを予感させる。

 

 

 この1970年代B級テイストに満ち溢れたフェイク予告編は、かのタランティーノ&ロドリゲスで制作された『グラインドハウス』のそれを彷彿させる。だから、ここは予告編だけでなく、是非本編を撮ってほしい、って切に願うね(^^) それこそ、件の『グラインドハウス』でフェイク予告編として撮られた『マチューテ』が、後に本編の映画(それもシリーズ2作品も)として制作されたように……(;^_^A

 

 それにしてもこの予告編を観る限り、プロデューサー(監督)のマックスも、意外と才能あったんだなぁって感じてしまうね(;^_^A(;^_^A