神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

地球が、悲鳴ェを上げてェいるゥ~♪

先に話題にした“平成ガメラシリーズ”の第二弾『ガメラ2レギオン襲来』のラスト、ガメラが人類ではなく地球の生態系を守るのが目的だと悟ったヒロインの穂波碧(水野美紀)がつぶやく、「ガメラの敵にはなりたくないよね」と。

 

 初期の“スーパー戦隊シリーズ”『バトルフィーバーJ』主題歌の最初のフレーズが「地球が悲鳴を上げている~♪」である。これは当然、劇中登場する「秘密結社エゴス」の今日によって地球“人類”が悲鳴を上げている、ってことなんだろうけど、これって地球の立場からすればどうなんだろう。むしろ「悲鳴を上げる」本当の対象は誰なんだろう。もし究極の地球を防衛する“モノ”が存在したならば、その矛先は誰に向くんだろう。

 

 今までいろんな特撮ドラマにおいて、地球侵略を企てる異星人は数多く登場したが、そのうち『宇宙猿人ゴリ』のゴリなどは、“宇宙の宝石”といえる地球を、原住民族の地球人が己の私利私欲のために“破壊”していることが許せず、“ホモ・サピエンス”から地球環境を奪回するために侵略を試みる。『大鉄人17』に登場する、地球環境を保全を目的として作られた「超コンピューター・ブレイン」は、「地球にとって最大の災害」との結論を出し、ブレイン党を結成し、人類抹殺を企てる。

 

 

 このように、地球規模で物事を見つめたら、残念ながらどうしても人類という存在は、「地球に巣食う癌細胞」といわれても仕方がない存在だ。人類が“経済”の名のもとに豊かさを追求すればするほど、哀しいかな、地球の資源は枯渇し、環境は破壊される。それは他の地球に生きとし生けるものの中でも群を抜いている。「知能」によって生態系の頂点に達したホモ・サピエンズがこれでは、他の地球上の生物は気が気でないだろう。今や簡単に地球環境を吹っ飛ばす“核”という決して生物と共存できない力まで身につけてしまったのだから。

 

 そんな“驕り”の頂点に居座っている人類だからこそ、今日のような「地球感謝の日」(12月9日)を意識する必要がある。こと最近は、ポピュリズムの世界的な台頭によって、「自分“たち”だけよければいい」という思想が横行し、地球環境のみならず、同じ人類の次世代のことにも思いが届かないかのような、資源の搾取、環境破壊が顕在化している。大国の間では地球温暖化の防止を謳った「パリ協定」の遵守に意識が向いていない国も多い。

 

 かの松平定信による古文「鷹の羽にすむ虫」の例を見るまでもなく、「地球環境があるから生きていられる」という意識を忘れ、徒に環境の搾取・破壊を続けていれば、確実に人類は他の地球上の生物を道ずれに滅亡してしまう。「宇宙の宝石」ともいうべき地球も、見る影もなくボロボロの惑星と化してしまう。今こそ「地球感謝」の気持ちに立った、“スモールライフ”を実践していかなければならないだろう。

 

 

 それにしても、前述のとおり、「今さえよければいい」と刹那的に暴利を貪ろうとする現政権こそ、人類の縮図といっていいかもしれない。特撮ドラマでは、そんな“地球の搾取者”である人類を、必死になって守るヒーローたちがいる。時として「ゴリ」や「ブレイン」のように、地球の立場に立って“守ろう”とする側を完膚なきまでに粉砕する。そんな“人類の番犬”である数多の特撮ヒーローたちは、差し詰め現在の“忖度まずメディア”だったのかもしれない。まあ、極めてうがった見方だけどね。