神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『鬼滅の刃』 およそ100分の1の“大快挙”

 今や破竹の勢いで観客動員数を伸ばしている、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車偏』だが、ついに封切16日目で、観客動員1000万人を突破したのだそうだ。かなりの数のリピーターもいると思うが、おおざっぱに延べ人数でいくと、日本に住む人間のほぼ10人に1人位が観た計算になる。

 

 

 1950~1960年代、日本で映画人口がピークだった頃は、年間観客動員はおよそ10億人。まだまだテレビが本格的に普及してはいなかったものの、国民がほぼ年に10回は劇場に足を運んでいた計算になる。その頃は、あまりの観客の多さに入場券売り場では紙幣をさばききれず、床にまで紙幣があふれかえっていた、なんて信じられない逸話も残っているくらいだ。

 

 昨今は、新型コロナ禍に至る前までは、だいぶん映画業界も潤い始める兆しがあったとはいえ、そしてピーク時からすれば及ばないものの、一本の映画で、そのピーク時の年間全映画興行収入の100分の1の観客を僅か2週間余りで稼ぎ出したってのは、やはり特筆すべきことだろう。

 

 もっともそれには、昨今のシネコンの隆盛と、それ故洋画をはじめ上映本数が限られる中シアターの空きが生じ、そこに折からの“緩和制作”と、大ヒットが予想されるためそれら空きシアターがほとんど『鬼滅の刃』で稼働したことが、大きな要因として考えられる。今後洋画が徐々に従来のように公開されるようになると、今回のような、一時期に同一作品での大量の観客動員は、キャパの都合で不可能になるから、これは一過性の記録になるだろう。だから今回の大ヒットに気をよくして続編を制作しても、そして仮にその作品がヒットしたとしても、こんな“お化け”のような記録はもう樹立できないだろう。まあ、制作サイドは「いい夢見たな」くらいに思っておいた方が無難だろう。

 

 それにしても、別作品を観賞しながら横目で『鬼滅の刃』を観賞するために長蛇の列を形成している様子を見るにつけ、やはり映画には人を元気にさせるパワーがあるのだと、改めて実感する。こればかりはTVもビデオ(DVD)も叶わないように思える。そして潜在的にはまだまだ劇場公開映画も捨てたもんじゃないって感じるね。まあ、私が観賞したのは『みをつくし料理帖』だったけど(;^_^A

 

一応広島バルト11では、『鬼滅の刃』『みをつくし料理帖』両方推し(;^_^A

 

 そうは言うものの、未だ日本の映画は入場料が高すぎる。せめて大人一人1,000程度にしてくれりゃ、逆に観客数はうんと増えて、結果的にはそっちの方が潤うと思うんだけどね………って、後10数年もすれば国民の半分以上がシニアの料金で観賞できるようになるんだけどね………これって、ブラックジョーク?(;^_^A

 

 


鬼滅の刃」公開から16日で動員1000万人突破
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202010310001384.html