神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

70年代・日曜22時台“ヒロインアクション枠”の興奮

 現在CSのAXNミステリーで『チャーリーズエンジェル』を放映しているのを知った。これはもちろん今年公開された映画ではなく、以前ドリュー・バリモアキャメロン・ディアスルーシー・リューで映画化された2作品でもなく、正真正銘のオリジナルドラマの方だ。しかも初代なんで、サブリナ(ケイト・ジャクソン)、ジル(ファラ・フォーセット・メジャーズ)、ケリー(ジャクリーン・スミス)のオリジナルメンバーってのが懐かしい。彼女らの設定が元婦警だったってことをすっかり失念していたよ(;^_^A それにしてもファラ・フォーセット、ケイト・ジャクソンと、売れた順に同シリーズを“卒業”していく中、一番普通っぽくて実は妖艶なジャクリーン・スミスだけが最後まで「チャーリーズエンジェル」の牙城を守り続けたのは、今更ながら印象的だった。そういえば、シリーズ最後の方は、かのタニア・ロバーツさえもメンバーに名を連ねていた(;^_^A

 

 

 とはいうものの、今回はシーズン1なんで、いやがうえにも郷愁を誘う。あのオリジナルテーマを聴くだけで胸がキュンとなってしまうし(;^_^A。しかも、吹き替え版なんで、チャーリー(中村正)のオープングナレを曲に合わせて聴いていると、気分は40以上前の昭和50年代にタイムスリップ! まさに往年のドラマはある種の“タイムマシン”の働きをしてくれるらしい(;^_^A

 

 

 中学生の頃は、日曜の夜は“淀長”の「日曜洋画劇場」を観るのが“相場”になっていて、毎週あの優綱テーマ曲を聴きながら床についていたものだが、ある日、たまたま終了後、日テレ系の広島テレビにチャンネルを合わせたところ、何故かアニメの『魔法使いサリー』や『魔法のマコちゃん』のキャラクターが登場するCMが流れていた(今もって何のCMだったかは不明)。異様な懐かしさから、翌週は広テレを観たところ、その時間帯は当時としては珍しく、22時半スタートのアワー(1時間ドラマ)の枠であることに気付いた。それは海外ドラマでしかも主人公のジェミー・ソマーズ(リンゼイ・ワグナー)はスカイダイビングの事故で右手・両足・右耳の聴力を失ったものの、科学情報局の改造手術を受け……って、これは『600万ドルの男』と同じ設定じゃないか! 案の定、このジェミーは「600万ドルの男」ことスティーブの恋人で、要はこのドラマ『地上最強の美女バイオニック・ジェミー』は『600万ドルの男』のスピンオフドラマだったのである。それがわかると、CMどころではない。それから毎週日曜日22時台が来るのが待ち遠しくなった。このドラマの面白さは、SF的な要素も去ることながら、女性が超人的なパワー、活躍を魅せてくれることで、今になって思うと、当時そんなことを考えた自分には、既に「ヒロインアクション」好きの萌芽が芽生えつつあったのかもしれない(;^_^A 

 

 やがて『地上最強の美女バイオニック・ジェミー』は一旦終了し、次いで放映されたのが『地上最強の美女たちチャーリーズ・エンジェル』だった。前作とは日本サイドが勝手につけたタイトル(「地上最強の~」云々)以外、全く関連性がなく、しかもSF的要素は皆無な探偵アクションだったが、やはり3人の“エンジェル”たちが滅法強く、且つ毎回のサブタイトルが実に煽情的で、これまためっしんい観るようになった。途中再び『バイオニック・ジェミー』の第3シリーズが挿入されたりしながら、『チャーリーズ・エンジェル』自体は計5シリーズが放映されたが、最後の方は食傷気味で……かのタニア・ロバーツの登場するシーズン5はほとんど観ていなかったなぁ……

 

 それにしても、途中『ベガス』や『白バイ野郎ジョン&パンチ』『アメリカンヒーロー』などのドラマを挟んだものの、上記2作品の前の『女刑事クリスティー』を含め、1970年代後半の日テレ日曜22時台は、のちのフジ木曜17:30台に匹敵する、一過性の「ヒロインアクション」枠であったのは間違いない。そして、そんなドラマに魅了されてしまった私は、徐々に「ヒロインアクション」に傾倒し、それが高じて“広島発ヒロインアクションムービー”シリーズなる、昭和テイストで緩いヒロイン映画を、今もって撮り続けることになるのであった(;^_^A