神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

チャーリーとボスレー

 1976年に制作された伝説のヒロインアクションドラマ『Charlie's Angels』。日本で1977年から『地上最強の美女たち チャーリーズ・エンジェル』(「's」が抜けた?!)のタイトルで1982年までシーズン1~5までが放映され、後に劇場映画として2000~2003年にかけて2部作が、そして昨年には新たなメンバーでリメイク映画が公開された。どのシリーズも、3人の卓越した身体能力と明晰な頭脳を誇るエージェントヒロインが活躍する、ヒロインアクションの殿堂といっていいシリーズだ。

 

 さて、タイトルにある「チャーリー」とは、彼女らを見初めて抜擢した チャーリー探偵事務所の所長であるが、毎回声のみの出演であり、その正体が謎であるため“エンジェル”たちの関心と憧憬の的である。一方、チャーリー探偵事務所には、ボスレーという、エンジェルたちの後方支援を務める中年の男性も所属しており、彼女らのマネージャー的存在で実務能力の長け、チャーリーの正体を知る唯一の存在ながら、どこかとぼけた雰囲気も醸し出し、エンジェルたちにいじられることもしばしば。共にヒロインアクションドラマの中でも数少ない“おいしい”役柄なんだけれど、この「エンジェルたちのあこがれの対象」であるチャーリーと、いじられ役のボスレー、その究極の選択として、2人のどちらになりたいかっていったら、何の迷いもなく、ボスレーを選ぶね(;^_^A(;^_^A だっていくら気取ってエンジェルたちに憧れても所詮声の出演に過ぎないチャーリーよりも、いじられながらも美女集団と過ごし行動を共にするボスレーの方が絶対楽しいに決まってるじゃない!ヾ(- -;)ヾ(- -;)

 

 ところでこのボスレー役は、TVシリーズ全作に同役で出演したデビッド・ドイルを筆頭に、2000年映画版『チャーリーズエンジェル』の時のビル・マーレイ。2003年『チャーリーズエンジェル フルスロットル』のバーニー・マックらが名を連ね、2019年版に至っては、ボスレーが人命ではなく「麻宮サキ」の如くコードネームとなり、“先代ボスレー”のパトリック・スチュワート、“2代目ボスレー”のジャイモン・フンスー、そして“3代目”&“女”ボスレーのエリザベス・バンクス(彼女は本作の監督でもある)と3人もの“ボスレー”が登場する。上記のように、ビル・マーレイやパトリック・スチュワードといった超大物ハリウッド俳優が務めるほどのボスレー役だが、私の中ではやはり初代のデビット・ドイルのイメージが強い。彼のとぼけた演技に初代(日テレ版)ドラえもん等を務めた声優界の大御所・富田耕生のアフレコも相まって、実にいい味を出していたと思う。当のデビッド・ドイルは、既に鬼籍に入って久しいが、今CSでドラマのエピソード1を観るにつけ、彼が事務所で初代エンジェルの3人と談笑するシーンは、観ているこっちの方が羨望のまなざしを向けてしまう、実に羨ましいシーン・カットだ(;^_^A

 

 

 そういえば、ジル役のファラ・フォーセットも、若くして鬼籍に入ったのは実に残念な話だ。そんなファラの前夫は、日本では本作の前に同時間帯で放映されていた『地上最強の美女 バイオニック・ジェミー』の元ネタ『600万ドルの男』で主人公のスティーブを務めたリー・メジャーズ。それ故『チャーリーズ・エンジェル』出演当時の彼女のフルネームは「ファラ・フォーセット・メジャーズ」。そんなわけで、『バイオニック・ジェミー』の企画時に、彼はジェミー役としてファラをプッシュしたらしいが、結局その役を射止めたのはリンゼイ・ワグナー。そんないきさつもあってか、リーとリンゼイは不仲だったとの噂もあるそうだ。尤も、そこまでリーが推したファラは、後に『ある愛の詩』のライアン・オニールとの不倫が発覚して、リーと離婚する羽目になるのだが………