神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

東宝特撮「九州シリーズ」

 現在絶賛放映中の、日本映画専門チャンネルによる「東宝特撮王国」。今年度スタートを飾る4月のラインナップは『空の大怪獣ラドン』と『宇宙大怪獣ドゴラ』の二本立て。そこでふと小さな疑問が……何でこの2作品をコラボしたのだろうか……来たる5月は『フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)』『フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ』の二本立てで“東宝フランケンシュタイン”競演というわかりやすい構図なだけに、この4月の2作品にどんな“根拠”があるのか、大いに疑問に思ってしまった。

 尤も、その疑問はすぐに判明。両作品とも九州を舞台にした、しかも石炭に縁のある作品という共通点があったのだ! 『ラドン』の方は、最初は熊本・阿蘇近辺の炭坑(どう見ても筑豊にしか見えないンだけど(;^_^A) だが、長崎(西海橋!)を経由して、実際にラドンが暴れ回るのは福岡市(天神辺り)だし、『ドゴラ』の方は、主に北九州市中心に事件が起こる(セリフの中ではちらっと阿蘇の炭坑の話が出てくる)。つまり2作品とも“福岡映画”な訳だ(;^_^A

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 そう言えば、『ドゴラ』の劇中最も“スペクタクル”なのが、若戸大橋の破壊シーン。先ほど閉館したスペースワールドの観覧車「スペースアイ」からは、その若戸大橋の姿が垣間見られて、一緒に乗った娘たちにいつも、「あの橋は怪獣映画に出てきて、壊されるんで」なんて御託を述べていたが、ようやくそのシーンを今回の放映で観せることができたのに、逆に今や件のスペースアイが解体されてしまうとは、何という運命の皮肉……

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 スペースワールドの敷地は、もともと新日鐵溶鉱炉や工場が建ち並んでいたところで、当然その燃料には大量の石炭が使われていたことだろう。だから、確信は持てないが、おそらく『ドコラ』には“スペワー”の前身の姿が映し出されていたかも知れない。なんとも切ない話だ……

 それにしても、『空の大怪獣ラドン』は1956年公開、一方の『宇宙大怪獣ドゴラ』は1964年公開と、私が生まれるうんと前から生まれた頃の作品が、未だこうやって間近に観賞出来るというのに、今や僅か四半世紀でなくなってしまうモノもある。やはり世の中は「諸行無常」なんだなぁ……