神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

CG技術で甦れ『ゲッターロボ』!

 『美女と野獣』の予告編を観た。その中で驚かされたのは、先行するアニメ作品独特のキャラだと思っていた、城の動く燭台、置き時計、ティーポット、箒といった面々が、きっちり実写でも同じようなキャラ・動きをしている点だ。これらはまさに「アニメならでは」のキャラだったのに、まんま“完コピ”状態で登場するのにはビックリした。これもコンピューターグラフィック技術の向上なくしてはありえない映像だろう。

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 昨今のCG技術はほぼ完全に「映像の不可能」を払拭した感がある。かつて『フォレストガンプ』が制作されたとき、監督のロバート・ゼメキスが「もはや映像は法的な証拠になり得ない」云々と語った話を読んだことがあるが、まさにCGは現実の中に虚構(仮想現実)を創り上げる脅威の技術に成長した。

 しかしながら、今までの多くは「全てを現実っぽく描く」という方向に腐心していたような気がする。先駆けとなった『ジュラシックパーク』の恐竜から昨今の『シン・ゴジラ』に至るまで。その点、今回の実写版『美女と野獣』では、「アニメ世界をそのまま実写で描く」という、「如何に観客を信じさせるか(もしくは騙すか)」よりも「アニメキャラを無理矢理実写にしてしまう」方に特化したCG技術が用いられているようだ。そう考えると、CG技術は往年のアニメ作品の実写にこそ、その能力を遺憾なく発揮できるのではなかろうか?

 そこで是非実現してほしいのは『ゲッターロボ』の実写化だ(;^_^A このアニメはイーグル号、ジャガー号、ベアー号というほぼ同型の3機のゲットマシンが、その組み合わせによって空陸戦を得意とする「ゲッター1」、高速で陸上移動し地中でも活躍する「ゲッター2」、そしてキャタピラで地上や海底を移動する「ゲッター3」の3体に合体するというのが特徴だ。だがこの合体が、実は物理の法則を無視していて、合体と言うよりはあり得ないゲットマシンの“変形”によって成立していて、アニメの「絵」なら可能でも、実際にミニチュアを使っての特撮では絶対無理な設定だった。

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 その点、CGならば、「実写に絵を描く」ような技術だから、実現可能だろう、ただ実写故、全く映像的説得力を無視して変形してもしらけるばかりだから、そこら辺りは制作者サイド及び脚本の技量が問われるところだろう。

 アニメ作品を実写サイドの可能な形に「設定変更」して描くのも一つの方法論だと思うけど、このように敢えてアニメの設定をそのまま実写化してしまう思いきりの良さも、往年のアニメを実写化する意義に繋がっていくのではなかろうか………