神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「時には人の弱さが罪な場合もある。弱気を憎め!」

過日、俳優・中康次氏の訃報を知った。

私が初めて中康次氏の存在を知ったのは、かの“角川映画"『戦国自衛隊』における射撃の達人・三村一等陸士役だったが、鮮烈なイメージとして残っているのは、何といっても“斉藤由貴版”初代「スケバン刑事」の神恭一郎役だ。とにかく実にクール。しかし内に秘めた熱い心をどこか感じさせる好漢だった。以後連綿と続く80年代東映系(女子高生)ヒロインアクションの方向性を確立した名作の、それも主人公以上に重要な役割・影響力を魅せた中氏の今回の訃報は、このシリーズの熱狂的なファンとしては何とも残念で仕方がない。

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思えばここ最近、「スケバン刑事・少女鉄仮面伝説」の西脇役を務めた蟹江敬三氏、「スケバン刑事Ⅲ」の般若役を演じた萩原流行氏と立て続けに鬼籍に入り、「それでもまだ中康次は健在」というのが心の支えだっただけに、その衝撃は我ながら計り知れない。

拙作ながら、この時代の作品に多大な影響をもらった『天使諜報★神宮寺真琴』における真琴のマネージャー“真船桂”も、『特命探偵☆葛城アキ』におけるアキの上司“伊吹元三等海尉”も、みな『スケバン刑事』シリーズの“神”“西脇”“般若”といった3人のエージェントの影響下で構築されたキャラクターだっただけに、今回の、そしてエージェント3人全てが鬼籍に入った現実で、「一つの偉大な時代が終わった」そんな喪失感に包まれている。合掌………

※ちなみに今回のタイトルは、『スケバン刑事』第7話「愛と憎しみのアーチェリー」劇中における神恭一郎のとても印象的な台詞から拝借した。思えばこの回、「天河伝説殺人事件」で再ブレークする直前の財前直見が“裏”主人公だったり、「はぐれ刑事純情派」以外の出演イメージのない大場順が苦悩する教師役で登場したり、と、とても興味深い回だった。


俳優の中康次さん死去、67歳 「スケバン刑事」「ダイレンジャー」出演
http://news.livedoor.com/article/detail/10996479/
2015年12月25日 12時12分
スポニチアネックス  
 
 俳優の中康次(なか・こうじ、本名福中康治=ふくなか・やすはる)さんが19日午後9時33分、直腸がんのため相模原市の病院で死去したことが25日、分かった。67歳。京都府出身。葬儀・告別式は近親者で行った。
 中さんはファッションモデルから俳優へと転身。身長1メートル91の長身と甘いマスクで人気を博し、数々の映画やテレビドラマに出演した。1984年に役所広司(59)主演のNHK時代劇「宮本武蔵」の佐々木小次郎役をはじめ、斉藤由貴(49)が主演したフジテレビ系「スケバン刑事」(85年)の神恭一郎役、テレビ朝日系のスーパー戦隊シリーズ五星戦隊ダイレンジャー」(93年)の道士嘉挧役、テレビ朝日系「仮面ライダー555」(2003年)の花形/ゴートオルフェノク役などで知られる。
 近年は後進の育成に力を注いでいた。中さんの訃報を受け、「ダイレンジャー」で共演した俳優の土屋圭輔(42)はこの日までに自身のツイッターで「突然の訃報に、まだ心が整理出来ていません。涙が止まらない…。心から御冥福をお祈りいたします」と悲しみをつづった。