安芸路の「セーラー服通り」(^^)
午前8時の国道2号線、広島市南区出汐町「テレビ新広島」前交差点。今や広島市内で2校となった“正統派セーラー服”を制服とする「広島皆実高校」と「比治山高校」の女子高生の流れが、ここで西に東に交錯する、広島市内随一……否、唯一の“セーラー服通り”だ。平日この時間だけは、広島で一番“学園の戦闘服”にお目にかかれる貴重なスポットといえる
なんてこと書いてしまうと、「神宮寺真琴のつぶやき」どころか、その親父である“神宮寺八郎大佐のつぶやき”の如き“オヤジネタ”になってしまうが、昨今の広島市のように“セーラー服”という文化が衰退すればするほど、かつて女子中高生の代名詞であったこの制服に思いを馳せる中高年が増えてしまうのも事実である。またブレザー制服に“スケバン”のイメージはつきにくい。事実、近年リメイクされた映画版『スケバン刑事』も、主人公が着用するのは、ラストの特殊な戦闘服も含め、みなセーラー服だった。
近く最新作『電光石火☆八城忍』の公開を控えている(目下鋭意仕上げ中!)当映画製作団体イチヱンポッポフィルムにおける、私の演出した18作品のうち、何らかの形で“セーラー服”が登場したのは『シューリンクス』(91)『川の流れのように』(94)『思い出はあしたから』(96)『新人代謝』(96)『むてっぽう。』(98)『幻触』(98)『天使諜報★神宮寺真琴~市民の敵は場外へ飛ばせ!~』(09)『特命探偵☆葛城アキ~郷土の怒りをぶちまけろ~』(13)、そして前出の『電光石火☆八城忍』(15)の計9作。そこにもし未完(撮影編集は終了・後はアフレコのみ)の8ミリ映画『スケバン刑事広島版~狙われた生徒会長~』(88)(コチラは全編登場人物がセーラー服着まくり!)が完成したならば、この広島の地で自分のキャリアの半分が“セーラー服映画”といえる。何とも恥ずかしいやら照れくさいやら………
でも我々の世代にとって、女子高生の代名詞であり、且つ懐かしき青春の象徴でもあったセーラー服も、今の若い世代にとっては意外に新鮮に映る制服なのかも知れない。当世の学園ドラマを見ても、詰め襟やセーラー服なんて制服は皆無だし(それ故三池版『愛と誠』は今の時代に実に斬新だった)、もうAKBの『マジすか学園』か『セーラーゾンビ』、そして『スケバンGirl』や、前出の松浦亜弥版で先止まり感のある『スケバン刑事』ぐらいしか思いつかない。
だからこそ、和製ヒロインアクションムービーの世界こそ、セーラー服が生き生きと活躍出来るフィールドといえるかも知れない。
さすがに「セーラームーン」系ヒロインへの言及は避けるけど