神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

ジェイソンバカ丸出し(^^)

 “正義感の塊”のよう役を演じることの多い二人(のうちジェイソン・ステイサム)と前回のブログで書いたが、いきなり前文撤回(?)な作品を観てしまったよ……

 
 ジェット・リージェイソン・ステイサムが競演する『ローグ・アサシン』があまりに面白かったので、その勢いで“はしご”して一気観したのが『アドレナリン』。件のジェイソン・ステイサム主演のアクションムービーだ。尤も本作は、彼の主演作とは思えない、「阿呆莫迦」の冠が突くような“トンデモ映画”だった。

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 主人公のジェイソンが敏腕な殺し屋で、「あるミッションの代償に敵から猛毒を撃たれ、その解毒剤探しに奔走する」と書けば、ありがちなストーリーのように見えるが、その猛毒の進行を遅らせるために随時「アドレナリン」を体内に迸なければならない、という設定が、この作品をいびつなバカギャクハイテンションムービーに仕立てていく。

 件のジェイソンは、死を免れるために、無理矢理アドレナリンが分泌するように行動するのだが、そのためにむやみに暴走したり、その勢いでスーパーマーケットを破壊したり、マリファナや抗アレルギー点鼻薬を吸引したり、果ては愛しい彼女とチャイナタウンの公衆の面前で××したりとやりたい放題。しかもそれは彼にとって生命維持の唯一の手段故大まじめだったりするので如何ともしがたい。病院で変装のため人間ドック風の病院衣に着替え、その足で警官の白バイを奪い、全裸に着用した病院衣の隙間から覗くケツをモノともせず、恍惚の表情を浮かべながら、その直後運転を誤ってカフェに突っ込むシーンなど最高に馬鹿馬鹿しい。

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 それと共に、その猛毒が解毒不可能という事実を知ったジェイソンが、生きながらにして自分を“殺した”敵への復讐を目指すというまか不思議な設定もあり、物語はラストに向けて怒濤のように展開していく。本来ならば悲壮感漂う、胸に迫るストーリーでありながら、あまりにもハイテンション且ついハチャメチャで、ただの馬鹿ギャグにしか見えない。当時『トランスポーター』シリーズで一流アクションスターの仲間入りを果たしたばかりの彼が、どうしてこんな、下手をすればキャリアに傷をつけかねないバカギャク映画に出演したか、本当に謎なんだが、その実、とても生き生きしていて、この役を嬉嬉として演じているような気がして、実に嬉しかった。

 天下のハリウッドが、こんな阿呆な映画を本気で撮ってるなんて……やっぱり懐の大きさを感じたよ