神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『スピーシーズ』……「捕食ヒロイン」の変遷

 先日の「捕食ヒロイン」テーマでまず思い当たったのは、『人喰いエイリアン』…………ではなくて、1995年公開の『スピーシーズ 種の起源』だ。同じようなテーマ、同じような“美形過ぎる捕食ヒロインエイリアン”ということで、本作は『スペースバンパイア』の女形バンパイア役のマチルダ・メイと並び、『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』のプロトタイプとも言うべき作品のように思える。『~種の起源』ってのも、サブタイトル『~種の捕食』に多大な影響を与えているのは想像に難くない
 
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 さて、「未知のDNAを使って新たな生命体として創造された」という点に於いて、純粋に“エイリアン”と呼んでいいものかどうか、いささか疑問も残る本作の主人公・ジルだが、演じるナターシャ・ヘンストリッジ嬢の類い希なる美貌も相まって、まさに男にとって恐ろしい“捕食ヒロイン”といえる存在だった。もっとも彼女の目的は、子孫を遺すことであり、男たちは単にその過程で命を奪われるに過ぎない展開だったと記憶しているが、捕食であれ繁殖であれ、彼女やスカーレット嬢、マチルダ嬢に共通する、強烈すぎるセックスアピール度が、あたかも甘美な香りで昆虫を誘い、たちどころに捕らえて消化吸収する、モウゼンゴケやハエトリソウ、ウツボカズラといった食虫植物の人間版といった様相を呈していて、男の身としては、何とも恐ろしい存在であるといえる
 
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 ちなみに、件のジルが、続編『スピーシーズ2』では、同じナターシャ嬢が演じながら、ジルのクローン“イヴ”として登場し、今回は人類の味方として、新たに進入したエイリアンと死闘を繰り広げるという、あたかも『月光仮面第二部』のマンモスコングの如きキャラを演じる(この表現はいささか古いか……おそらく『ターミネーター』の線を制作者は狙ったんだろうね)。この展開も個人的には“心許せるヒロインアクション”として好きだ
 
 いずれにしても“綺麗なバラには刺がある”の諺を、世の男たちの肝に銘じさせるような、これらの“捕食ヒロイン”活躍の映画群である