神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

アンダー・ザ・スキン 種の捕食

 『アベンジャーズ』など“ブラックウィドウ”役や、先頃公開された『LUCY』における究極のヒロインぶりで、すっかり“こっち側”の女優として認知されたスカーレット・ヨハンソン。彼女がその地位を不動のものにする作品が、この10月、日本で公開される。そのタイトルも『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』だ。
 
イメージ 1

 この作品でスカーレット嬢は、文字通りの“男喰い”を演じるのだそうだ。“男喰い”といえば、往年の『五月みどりのかまきり夫人の告白』の例を挙げるまでもなく、大抵は“淫乱”を想起させる下世話なスラングとして用いられることが多いが、こ本作では、正真正銘、男を喰ってしまう。まさに「種の捕食」なのである
 
 このブログでは過去にも「ヒロイン捕食」と称して、観念的なものから“物理的”なものまで、劇中ヒロインが異人・恐竜・怪獣に捕食されるシーンを紹介してきたが、ここでは「主」「述」が逆転して、「ヒロイン(スカーレット嬢)」が男を「捕食」する映画である。それもエイリアンである彼女が、街中で男を(文字通り)漁り、沼に誘ってそこで皮膚だけ遺して男の体内をすっかり吸い取ってしまうというもの。
 
 思えば、生物の世界でも、前述のカマキリや、ことによってはティラノサウルスに至るまで、交尾後“果てた”雄を、妊娠時のエネルギー補給のため雌が喰ってしまう例は多い。それ故、そんな事態が及ばない人間に於いても、生物である以上、この“男喰い”の観念が潜在的に存在するのかも知れない。それが“男喰い”というスラングになったり、本作のように映画によって露見するのかも知れない。
 
 ところで本作は、本格的なSFスリラーの様相を呈していながら、実に観念的な作品らしく、台詞も少ないそうだ。そこら辺は多少覚悟しながらも、まずは“捕食ヒロイン”スカーレット嬢の活躍を期待することにしよう
 
 ちなみに広島で本作を上映するのは、なんとまたもや「広島バルト11」! かつて『電人ザボーガー』『サルベージマイス』を上映し、近く『少女は異世界で戦った』の上映が待たれる、まさに“こっち側”のシネコンだ。こりゃ、9月末の『少女は異世界で戦った』から2週続けての“バルト11詣で”になりそうだな