神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『れいこいるか』と阪神淡路大震災と……

 今、広島市はあいにくの雨ですが、午後からは回復しそうです。というわけで、今週水曜日より広島市西区横川町の「横川シネマ!!」で絶賛公開中の、「朝日映劇第一回作品」にして川本じゅんき氏プロデュース・いまおかしんじ監督の『れいこいるか』ですが、今日は上映終了後にいまおか監督と西山真来さんの舞台挨拶が行われます。私も参加(観賞)しますが、果たしてこの回のチケットが手に入るかなぁ………

 

 

 

 

 さて、本作は今から25年前に阪神圏を襲った大震災をテーマに描いたフィクションドラマです。その後、東日本大震災をはじめ、日本では未だかつて想像のつかなかったような自然災害が頻発し、悪い意味でその種の災害に人々がともすれば“鈍感”になっているきらいがありますが、少なくとも当時のあの大地震は、関東大震災以来の大都市における直下型地震で、けた外れの犠牲者を出したという点で、言葉ではなかなか表現しずらいほどの衝撃を受けたものでした。

 

 あの日は、震源地の神戸付近からうんと離れた広島の地でもかなりの揺れを体験しました。早朝その揺れに驚いて跳ね起き、窓の外を見ると電線が揺れている。その時は「ああ、広島では久しぶりの大きな地震だったな」って思いましたが、それが離れた都市の大地震の余波とは思いもよりませんでした。その後「阪神高速高架が崩落」などの報を聞いてもピンとこなかったですが、それが現実に起こっていたその光景をテレビで目の当たりにして呆然としたことを覚えています。

 

 

 その年に公開予定だった金子修介監督の『ガメラ』が、「都市破壊のシーンが震災を連想させる」という理由から予告編のTV放映が中止になったり、同じような理由で、しばらくこの阪神淡路大震災をTV・映画などで取り扱うことが半ばタブー化されていました。おそらく、NHK朝の連続テレビ小説甘辛しゃん』が初めてこのテーマを描いたドラマだったんじゃないかって思います。今では様々なアプローチで、この震災をテーマにしたドラマ・ドキュメントが制作されるようにはなりましたが。

 

 2000年代になって、何度か関西圏に旅行したり神戸に宿泊したりしましたが、目立つところはすっかり再建され、震災の爪痕も既になくなったかのように見えました。しかし、まだまだ完全なる復興とは言えず、ましてや最愛の家族やなけなしの財産を失った被災者の方々の心の傷が癒えることはなかなか難しいようでしょう。

 

 2011年の東日本大震災があまりにも衝撃的だったこともあって、25年間の歳月の中、徐々にその記憶が日本人の中から薄れ始めている今だからこそ、阪神淡路大震災に真正面からアプローチした『れいこいるか』は貴重な作品であるといえます。そこら辺りの話がいまおか監督や西山さんからお聞きできれば、と思っています。

 

 あ、そんなことを書いているうちに広島市の雨も落ち着きだしたようです(^^) 今回は広島での公開ゆえ、近郊の方々しかお誘いできないかもしれませんが、是非横川シネマ!!で本作をご観賞ください。本日の回は舞台挨拶ありです。また上映自体は時間帯を変えながらも21日まで公開予定です。

 

 

『れいこいるか』
広島会場 横川シネマ!!(広島市西区横川町3-1)
 上映時間 9月8日〜14日 18:40〜
      9月15日〜21日 21:10〜

 

映画「れいこいるか」のオフィシャルサイトはこちら
https://reikoiruka.net-broadway.com/