神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

“東宝チャンピオンまつり”的編集の妙

 現在好評放映中の日本映画専門チャンネル東宝チャンピオンまつり版ゴジラ全7作品一挙放送」。今まで『モスラ対ゴジラ』『キングギドラゴジラ』(共に本多猪四郎監督)の2作品が放映されたんだけど、今回の企画では、同時にオリジナルも放映してくれるので、“チャンピオンまつり”版がいかに編集(短縮)されたのかを比較できるのが嬉しい(^^)

 『キングコングの逆襲』のように、凡そ1時間弱を短縮したような例もあるが、大体20~30分程度のカットだったようだ。そんな中、今回比較して興味深かったのは、ある1シーンをざっくりカットしたケースもあれば、シーンの中で微妙にカットを“間引”いていくという涙ぐましい努力が図られていたのに気づいたことだ。例えば『モスラ対ゴジラ』で、破産したハッピー興業の熊山(田島義文)が、悪徳議員の虎畑(佐原健二)と私闘を繰り返すシーンでは、熊山に殴られて意識を失った虎畑が、気づいた直後ゴジラの接近に気づいて慌てて熊山を射殺する“チャンピオンまつり”版に対し、オリジナルは熊山に殴られた虎畑が、それでも自分の金庫から金を持ち出そうとする熊山に向かっていき、再度伸されて気を失う、というシチュエーションがゴジラ接近の前にあったりして、僅か数十秒でもストーリー展開上抜けるところがあれば尺を詰めて、オリジナルとの差別化を図ろうとした編集マンの労苦が見て取れて、驚きと涙を禁じ得ない。もっとも、その作業が、オリジナルを演出した本多猪四郎監督や福田純監督に無断で行われ、その結果オリジナルネガを損なう事態に陥ってしまったことは如何ともしがたいが……(;^_^A

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 それにしても、この“チャンピオンまつり”的編集は、何故か惹かれるところがある。以前も書いたことがあるけど、いつかは私も“広島発ヒロインアクションムービーシリーズ”の作品を、敢えて“チャンピオンまつり”的に再編集して、全く別物のように上映してみたい衝動に駆られる。それこそタランティーノ監督の『グラインドハウス』のように(;^_^A

 その時には「広島発ヒロインチャンピオンまつり」とでも銘打って上映しようか(;^_^A


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