神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

スクリーンライブ Hiroshima7th

 今日は広島で活動している「Hiroshimaピープルズ」主催の映画イベント「スクリーンライブHiroshima7th」に参加して、映画とライブ演奏を観てきました(^^)

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 上映された作品は計4本。順を追って紹介すると……

『記念寫眞』
 脚本・監督・主演は、何と『電光石火☆八城忍』で主人公・八城忍を務めた香川美夏さん! いきなり同じテーブルに熱々のカップルと、何故か白けた一人の女性が腰掛けていて、という何とも不思議な序章。でもその後の成り行きで、おそらくそうであろうと想像したこの2人と1人の関係(設定)が、その予想を追い越して裏切られる展開になってしまったのは、見事としか言いようがないほど素晴らしい。それは脚本・演出の妙もさることながら、その一人の女性を演じる香川嬢の演技力によるところが大きかったと思う。劇中挿入される心霊写真のようなスチールも実に効果的だった。底冷えがするような物語を包む雰囲気もよい。それでラストがもう少し分かりやすかったら、もっとよかったな(;^_^A

『御曹子』
 タイトルのまんま、「玉の輿」を狙う3人の年頃の女性(一部語弊あり(;^_^A )が、酒蔵パーティーに招かれて、酒屋の御曹司とおぼしきイケメンの男性を発見して……そこから「ニューヨク」を巡る“勘違い”のドタバタ喜劇が展開する。この「ニューヨク」ネタはすぐにオチが分かるものの、そのネタで最後まで引っ張りきる脚本・監督の力量はなかなかのものだった。また勘違いに勘違いを重ねる3人娘(?)のばかばかしさもgood。対象の相手が勘違いと分かると、すぐに本命に鞍替えするしたたかさも、そしてそれさえも報われない哀れさも、実に可笑しかった。

『イナカ・ノ・ジケン』
 今回のイベントでの上映作品の殆どに関わる岩本浩明氏による短編集。どの作品もブラックでシュールな雰囲気に包まれていて、素直に笑えない緊張感に満ちていた。テレビを観てダラダラ笑っている男をいきなり棍棒でぶん殴って、以後ひたすら痛め続ける“鬼”の姿が印象的な『青鬼』、ゾンビがはびこる町で、白塗りの不気味な男が金属バットでゾンビをめった打ちにしながら、やがてゾンビと化した親友と再会する『ゾンビハンター』など、その最たるもので、全編笑ってはいけないハードな世界観ながら、つい“プッ”としてしまう、そんな作品群だったよ。

『笑うパティシエ』
 今回のイベントのメインを飾る長編。平成の到来と共に誕生した主人公の平安美が、世界一のパティシエを目指すべく頑張る、昭和のスポコンドラマの様なノリでスタートし、この手のドラマには欠かせない意地悪なライバルとの葛藤やイジメのような嫌がらせに翻弄されながらも、彼氏に支えられる、という王道なストーリーで展開していくが、途中、ライバルたちの意外な顛末から、いきなり推理サスペンスの様相を呈していく。ここからは全く予測不能なストーリーが続き、その中で主人公があたかも探偵のような行動力を発揮し、結局事件をあざやかに推理していく。それでいてラストの不条理さはトラウマものだった(;^_^A  主人公の子も素敵だったし、その親友・安子のトボケっぷりも最高だったよ。私事ながら、ストーリー展開のノリが『女子高生戦士☆英あいり』に似ていたかな(;^_^A

 今回の上映会では、上映前に竹屋ギター・マンドリンアンサンブルによるミニ演奏があったが、そこで演奏される「函館の女」や「オリーブの首飾り」がいかにも昭和テイストで、個人的には楽しませてもらったよ(^^)

 同じように上映イベントを開催する身としては、いろいろ参考になったイベントだったよ(;^_^A