神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

『コロンビアーナ』……「ヒロインアクション」の看板

 『LUCY』で“究極のヒロイン”を描き出した“こっち側の監督”リック・ベンソンが、本作以前に「製作」という立場で世に送り出した『コロンビアーナ』。監督の手がけた『レオン』と『ニキーダ』を同時にリメイクしたような(そしてタランティーノの『キル・ビル』における"オーレン石井"の生い立ちを描いたアニメをまんま実写化したような)本作は、主人公・カトレアを演じたゾーイ・サルタナの素晴らしいアクションも相まって、素敵なヒロインアクションムービーに仕上がっていた。
 
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 それにしても、昨今のヒロインアクションにおけるヒロインの俊敏なアクションぶりには、度肝を抜かれたり、感激したりすることしかりだ。何ともスピーディーかつ力強く、"飛び道具"の力を借りることなく、そして何の違和感もなく、屈強の男たちを打ち倒していく。まさに、ここまでやって初めて"ヒロインアクションムービー"の称号が得られるのだろう。それに引き替え、当方の"広島発ヒロインアクションムービーシリーズ"は、監督の好みでもある"虫も殺さないような華奢なヒロインに無理矢理アクションをさせる"という"80年代東映系ヒロインアクションドラマ"のノリにあぐらをかいて、確かにアクション自体に"緩さ"があったことは否めない。上映後「ヒロインアクションと言う割にはアクションシーンがが足りない」との指摘を何度も受けたが、この『コロンビアーナ』辺りを見ると実に納得。一般の観客は、本作のようなものを"ヒロインアクション"と認識しているだろうから。
 
 そうなると、ウチのキャッチフレーズから"アクション"の看板をハズして"広島発ヒロインムービー"くらいにするのが妥当なのかも知れないが、ここはひとつ、本気でアクションシーンに拘った映画作りを考えて、次は観客の方々に"ヒロインアクション"と認識してもらえる作品を世に出さなければならない、と今回の観賞で切に感じた。