神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

親子揃って楽しめた『少林寺』

 今夜はしばらく読売vs広島戦をTV観戦していたんだけれど、僅差の展開とここ最近のマエケンのふがいなさに何となく負けを確信してしまって、チャンネルを変えたところ、リー・リンチェイ(ジェッ・トリー)主演の『少林寺』を放映していたので、そっちの方を最後まで観賞してしまった(ちなみにカープは無様な負け……)。
 
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 それにしても、うんと昔の映画。確か高校生時代、クンフー好きの同級生に誘われて、本作の続編『少林寺2』を、今は亡き広島宝塚劇場に観に行った記憶があるが、内容は殆ど覚えていない。そんなわけで本作も、初観賞だった。
 
 当時、中国で“本当のアクション”を魅せる、ということで注目が集まったリー・リンチェイ。彼の名を一躍有名にいたのが本作『少林寺』だったわけだが、観賞前に予想していた「辛い修行と逆境をベースにした重苦しいドラマ」のイメージは、見事に払拭できた、実に面白い映画だった。
 
 確かに“復讐譚”がメインテーマの作品ながら、リーリンチェイ演じる小虎の、馬鹿馬鹿しいほどの底抜けの明るさがそれを見頃にカバーしていて、純粋にアクションを楽しませてくれる映画に仕上がっていた。組み手の連続はコミカルながら、ブルース・リーの“一撃必殺”と比べたら幾分物足りないが、それでも並みいる敵を“集団対集団”で蹴散らす様は実に小気味よかった。「結局、悪は滅びる」という、勧善懲悪ぶりもいい。
 
 また劇中、小虎が、後に恋愛関係に発展する、師匠の娘・白無瑕(パイ)の飼い犬を不可抗力で殺した後、あろうことが“姿焼きバーベキュー”にした挙げ句、師匠を始め少林寺の面々に振る舞い、やがてそのことで白無瑕に咎められる一連のシーンの“突き抜け感”と行ったらなかったよ  『仁義なき戦い死闘篇』における広能(菅原文太)の「何の肉買うて来たんナラ! ォウ!」のシーンに匹敵する……否、それ以上の迫力だったね
 
 ところで、まだ幼少の娘たちも、本作に食い入るように最後まで観賞していた。こんな子らでも興味関心を惹く映画、って尊いんじゃないのかな。よくわからないが、何となく激しくて楽しい……そんなプログラムピクチャー的映画ももっともっと評価されていいんじゃないのかな。
 
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 ちなみに“ヒロインアクション”ブログの性質上、本作のヒロイン・白無瑕役のディン・ナン嬢に触れないわけにはいかないが、とても可憐な容姿と、時折魅せるアクションで、実に素敵なアクションヒロインを演じてくれていたよ。もっとももう結構な歳になってるうだろうけどね………