神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

悲壮なヒロインに哀調の曲を

 もともと男女を問わず、「身長を高く見せるため」に取り入れられた靴のハイヒールは、やがて女性だけのものになっていった。その理由は、男性は戦場に行くためハイヒールはそぐわないからだったんだそうだ。ここで「戦う男性」と「戦わない女性」という意識が存在していたのだと思う。

 

 アクションヒロインのパイオニアの一人、志穂美悦子は、かつてインタビューで「女が戦うことってことが悲しみじゃないですかねぇ」と発言したことがあるそうだ。ここにも「本来女性は戦うべき存在ではないのに」との思いが込められているのではなかろうか。

 

 これはいささか偏見かもしれないが、世に広まるヒロインアクションの支持者は、おそらく圧倒的に男性が多いと思う。強い女性の描かれ方も、女性解放のフェミニズムよりも、か弱い女性が敢えて戦わなければならない悲壮感ややや斜に構えたカッコよさへの共感(これって私だけかもしれないけどヾ(- -;)、いわば男目から見た“健気さ”に重きを置いているような気がする。だから、いかにも男勝りな豪傑よりも、まるで「虫も殺さない」ような子がアクションヒロインとして戦う姿の方が、アクションヒロインにマッチしている。それでいえば、可憐さと類まれな身体能力を誇った前述の志穂美悦子など、その理想形だといっていい。

 

 

 悲壮感といえば、今日3月3日の桃の節句の歌「ひなまつり」のあの哀歓に満ち溢れた曲が思い起こされる。「今日は楽しいひな祭り~♪」という歌詞に流れる曲の、何と悲壮的なことか。とても「楽しい」気持ちにはなれない哀調だ。だからこそ、女性の節句を祝うこの曲の悲壮感は、「戦い」が「悲しみ」のアクションヒロインに妙にマッチする……なんてこと、以前も書いたっけ?(;^_^A