2020年日本シリーズで甦る2つの近鉄バファローズ
あまり興味のない今シーズンの日本シリーズ。これも新型コロナウイルスの影響で、セ優勝の讀賣は、地元東京ドームではなく、オリックスのフランチャイズ・京セラドーム大阪を本拠地として第1・2戦を戦った。その戦績は御存じ通り。
さて、そんな讀賣のイレギュラーな状況が、図らずも現在消滅してしまったNPB球団を思い起こさせるきっかけになるとは………
まず「19年ぶりの“大阪ドーム”日本シリーズ」に関しては、その「19年前」とは、今は亡き大阪近鉄バファローズが、ヤクルトスワローズと戦った2001年日本シリーズのことを指す。この年はマジック1の対オリックス戦で、3点ビハインドの九回裏、満塁のチャンスに北川選手が代打逆転満塁サヨナラ“優勝”ホームランをかっ飛ばして、優勝を決めた、そんな年の日本シリーズだった。
大阪近鉄バファローズ地元最終戦を観戦した際に撮った、大阪ドームの正面ロビーに飾られていた2001年優勝時のスチールと北川選手の「代打逆転満塁サヨナラ“優勝”ホームラン」のボール(本物)。
そしてもう一つの「40年ぶりの本拠地以外の日本シリーズ開催」も、同様に大阪近鉄が広島東洋カープと派遣を争った1980年日本シリーズを指す。その年と前年、カープと同様連覇した近鉄バファローズは、フランチャイズの日生球場がキャパ25000人、そして準フランチャイズの藤井寺球場にはその頃地域住民に配慮してナイター施設がなかったことから、当時南海ホークスのフランチャイズだった大阪球場を“間借り”して日本シリーズに臨んだ。
ちなみに上記の19年前も、40年前も大阪近鉄バファローズは日本一を逃し、戦後では「西日本パイレーツ」「高橋(トンボ)ユニオンズ」と共に、「一度も日本一にならないまま消滅した球団」となってしまった。もっと言うならば「パイレーツ」は僅か1年、「ユニオンズ」も単独では僅か3年で消滅した球団なんで、創立以来49年もの長きにわたり存続しながら日本一を逃がした、という点ではバファローズは唯一、ということになる。
そんな大阪近鉄バファローズの“業”を背負いながら、今年の日本シリーズは開催されている……なんてね(;^_^A
京セラドーム大阪で日本シリーズは19年ぶり
https://news.yahoo.co.jp/articles/dfb2bb376f5ff5b7a84338ad4dc3e854e2247f6f