神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

羨望のBMF作品(;^_^A  by「懐かしの8フィルム自主映画上映会」

 先日夜、来る7月18日開催の「懐かしの8mmフィルム自主映画上映会」準備のため、会場の広島市中央公民館に行ってきました。一番の目的は、BOX MAN FILM(BMF)提供による「今回の上映会の招待作品『ライダーヒロシマ』(奥一浩監督)『悪魔の誕生日』(池田健太監督)両作品の試写。我が自宅で既に行った、拙作『もっと、素直に…』『思い出はあしたから』と同様、両作品とも今回の映写が20数年ぶりだった模様。

 

 最初に確認したのが『ライダーヒロシマ』。本作を演出した奥一浩監督は、広島自主映画界では知る人ぞ知る人物で、20世紀の自主映画界の横のつながりに尽力してくれた功労者でもある。また、監督として、時に役者として、我々の想像を超えた破天荒な演技を披露してくれる。彼の代表作の一つといっていい、この『ライダーヒロシマ』も、今では絶対にあり得ない、混沌とした20世紀末だから実現した、物凄い、そしてブラックジョークを超えた笑いに、どうしても引き込まれてしまう。この世界観に触れるだけでも、今回の上映会の意義があるというものだ。主人公は「思想改造人間」ことライダーヒロシマ・広島ヒロシながら、彼と戦う、奥監督自身が演じた「千羽鶴放火男」「ロリシカ国退役軍人」のインパクトは、その役名と共に絶大である。そもそも原爆ドーム対岸での火炎放射ってある?!

 

 

 続いて上映したのが『悪魔の誕生日』。これはもう、完全無欠の映画といっていい。甘く切ないファンタジー・体を張ったアクション・主人公に迫りくるサスペンス・つかの間のラブロマンス・小ネタ満載のギャグ、といったエンターテイメントのすべてが凝縮された、究極の娯楽映画である。池田監督のテンポの小気味よい演出と、出演している監督を含め、役者陣の文字通り体を張った演技には、感動すら覚える。本当に完全無欠の逸品。今回久しぶりに再見して、最初の感激から、徐々に羨望、嫉妬すら覚えてしまった。そのくらい当時の自分と同じ方向性ながら、そのウンと先を行く演出が悔しいくらい素晴らしかった。のちに、今回同時上映する拙作『思い出はあしたから』に池田監督を撮影監督として招聘したのも、彼の類まれなるセンスと技術を、何とか自作品で発揮してほしい、との気持ちだったんだ、って今回の試写で改めて思い出した。まあこれって、今でいうところの”FA”みたいだけど(;^_^A

 

 時間の関係で、最後に拙作『もっと、素直に…』の上映確認をして、今回の準備は終了したが、何とも充実した時間を過ごすことが出来た。とにかく、上記の2作品のように、今回のラインナップは”一期一会”が惜しいくらいの充実したものだといっていい。いよいよ上映まで残り3日となったけれど、是非この貴重な機会に少しでも多くの方々に観ていただきたい。8mmフィルム作品ゆえ、そしてオリジナルの(販売後20数年が経過した、今後修理が不可能な)8mm映写機上映ゆえ、本当にこれが最後の上映会になるかもしれないから!!

 

 

 

 

 

 

「懐かしの8mmフィルム自主映画上映会」

日時 2021年7月18日(日)
会場 広島市中央公民館 研修室4
    (広島市中区白島町24番36号)

入場無料(定員各回18名)
主催 イチヱンポッポフィルム/演劇企画室ベクトル
協力 BOX MAN FILM
後援 (公財)広島市文化財

上映作品 『もっと、素直に…』(胤森淳監督)
       『思い出はあしたから』(胤森淳監督)
       『悪魔の誕生日』(池田健太監督・招待作品)
       『ライダーヒロシマ』(奥一浩監督・招待作品)

上映スケジュール 

    9:30 開場
   10:00~(2作品/計61分)
    ●もっと、素直に…
    ●悪魔の誕生日
   11:15~(2作品/計88分)
    ●ライダーヒロシマ
    ●思い出はあしたから
   13:00~(2作品/計61分)
    ●もっと、素直に…
    ●悪魔の誕生日
   14:45~(2作品/計88分)
    ●ライダーヒロシマ
    ●思い出はあしたから
      15:45~(約30分を予定)
    アフタートーク
    出演:
    奥一浩(BMF)
    池田健太(BMF)
    胤森淳(IPF)