神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

「強い先生」復活の狼煙

 当初は大手のシネコンから始まった休業要請に伴う広島県内の映画館の休業が、いよいよ明日22日以降ミニシアターにまで波及することになってしまった。先日『野獣処刑人 ザ・ブロンソン』を観賞した際、以後の横川シネマ!!のラインナップが週替わりで実に豪快だったので、とても残念だ。まあ、これも中止ではなく延期なんで、先の観賞機会を期待しよう(^^)

 

 ちなみに、予定されていたのは、来週から『死霊の盆踊り』、次いで『プラン7・フロム・アウタースペース』という、世紀の“サイテー映画”競演、というパンチの利いたラインナップ。中でも『プラン9』に至っては、まさかのカラーライズ版! 莫大なコストをかけてこの作品をカラー化する酔狂が出来るアメリカの底力というか、洒落のわかる感覚には脱帽ものだ(;^_^A

 

 さて、その次にゴールデンウィークの公開が予定されていたのが、香港映画の『スーパーティーチャー 熱血格闘(原題:大師兄)』。かの“ド兄さん”こと香港アクション界のカリスマにして「宇宙最強のアクションスター」ドニー・イェン主演のアクション映画だ。実はこれがぜひ観たいと思っていた。

 

 それというのも、この作品で、なんとドニー・イェンがタイトル通り“スーパーハイスクール教師”を演じるからである。しかも「元アメリ海兵隊員」という肩書がイカしている(;^_^A  チラシや劇場で観た予告編によると、彼が派遣されるのは香港でも有数のボンクラ校で、しかも補助金の打ち切りや地上げの対象となって廃校の危機に直面したタックチー学園。そこで悪名高きクラス6-Bの担任となって、クラスと悪ガキと向き合い、生徒のために得意の特殊能力を駆使して学園の敵にに立ち向かう、というストーリーのようである。もともと昨今の教育問題を憂えての、ドニー自身による企画だったらしいが、結局痛快アクション活劇に仕上げるとは、さすがド兄さん!!(;^_^A

 

 こんな”スーパーティーチャー”の物語といえば、まず『ごくせん』や、なんといっても『こんな学園みたことない!』が筆頭に挙げられるだろう。『スーパーティーチャー』の方は未見なんで、ドニー・イェンがどんな立ち位置で生徒や社会と対峙するのまだわからないが、予告編で垣間見られた”問答無用”に“力技”で立ち向かう姿は、上記のヒロイン先生との共通点が多そうである。

 

 

 昨今の、生徒と心の部分で通じ合うとか、それが高じて生徒と恋愛関係を結んでしまうとか、立場から生じる“権力”によって生徒を精神的に牛耳るとか、はたまた生徒主体の設定でただ”刺身のツマ”に甘んじているとか、そんな学園ドラマの教師像が増えてきた中、このように“物理的に強い”先生がその能力を生徒のために行使し悪党を懲らす、そんな学園ドラマが久々に映画として観賞できるのは非常に楽しみだ。というか、ハリウッドから「ヒロインアクションムービー」のムーブメントが押し寄せてきたように、この映画を機に「強い先生」ドラマ・映画のムーブメントというか“狼煙”がどんどん立ち昇ってくればとても面白くなってくると思う。そうなると次は国内……まずは、本作の雰囲気を一番忠実に再現できる『こんな学園みたことない!』の観賞からスタートするのが妥当だろう。というわけで、改めて『こんな学園みたことない!』のソフト化・再放送を切望する!

 

ちなみにこちらが『スーパーティーチャー 熱血格闘』のチラシデザイン。あまりのすばらしさに、これ一枚でご飯5杯はいけそうだ(;^_^A