神宮寺真琴のつぶやき~TBossのブログ~

ヒロインアクションの考察から、インディーズムービー・劇場映画の話題まで

セーラー服は学園の戦闘服?

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 セーラー服……このフレーズに甘酸っぱい青春の思い出を想起させる者も、邪な思いに駆られる者も、それぞれいると思う。実際このフレーズはピンク業界の格好の題材にされた挙げ句、今や風営法によってその種の映画では一切使用不可の用語となってしまっている。しかし、私がこのフレーズで連想するのは、むしろ“強い女”、つまり闘うヒロインのイメージである。

 かつて「スケバン刑事広島篇」(未完)を撮った時、友人に頼んで東京の海洋堂で“ヨーヨー”の精巧な模型を狩ってきて貰ったが、そのパッケージに書いてあったのは、

「セーラー服は学園の戦闘服だ!」

との記述。思わず「言い得て妙だ」と感心してしまった。

 それでは、元来セーラー服とは何か。知っての通り、これは海軍(現代日本では海上自衛隊)の軍服である。それも海に落ちても脱ぎやすい被るデザイン、背中のベロのような襟も、何かとうるさい洋上で指示を聞く際に広げて耳たぶの代わりにしたり、大砲を撃つ際に耳を覆う役割を果たすなど、まさに機能重視。そんなセーラー服がどういういきさつで女学生の制服に採用されたのか、その経緯は見当つかないが、プロシアの軍服を模した男子学生の詰め襟といい、この国は何故か学舎の学生に軍服を着せるのがお好きなようである(笑)

 そう考えると、「スケバン刑事」「セーラー服反逆同盟」「少女コマンドーいづみ」に代表される、“闘う少女”がセーラー服を着用するのも頷ける。何といっても“軍服”なのだから……すると近年、件の詰め襟とセーラー服が、ブレザーに取って代わられているのも、ある種平和国家への移行の現れか?